Do you believe
the Magic?


2003-02-11
友人からメールが来て、テレビ・ショッピングの通販でスチーム・クリーナーっての買ったんだけど、全然ダメだあ!ってボヤいてます。
そりゃそーだべ。だってあの番組、良〜く見れば判るけど、どれも「汚れ」を人工的に作ってあるヤツばっかなんだもの。それ専門のヒトがいるんだぜ。

けっこ〜「純真な」友人は、あ、ホントにこんなヒドい汚れも落ちるんだ?ってカンドーしちゃったみたいです。ま、それには彼のテレビがかな〜り小さい画面のヴィデオ内蔵タイプだ、ってのもカンケーしてそうですねえ。
聞いたことないようなメーカーので、画質がかなり甘いらしく、フェイクかどうか判断できなかったのかもしれまへん。

実はある時、ドラマの中で、ロケとスタジオ・セットの微妙な違いに気がついてしまったんですが、それ以来いわゆるセットの「汚し」と、実際に現地で「長年かかって」汚れた、ってのを「キチンと見分ける」のが半ばシュミ(?)になってまして、もちろん毎回、局に電話して、「このオバサンが室内に入ってからのシーンはスタジオですね?」なんて確認して自信を深めた、なんてワケじゃないですが、その違いについちゃちょとウルサいです。

その眼で見ると、まあーウサンくさいのがいっぱい!ドイツ製の革クリーニング・クリームをスポンジにとって軽く撫でただけでホ〜ラこの通り!なんてやってますが、その汚れてる革靴ってのが、明らかにパウダーをはたいてあるだけでしょ。
革ジャケットもそう。
そのクリームに、ホントに「なんらかの」効能があるのはマチガイ無いでしょ。
でもねえ、こんなイカサマを放映してちゃ、本来の効能まで疑われちゃいますよ。
そりゃ確かに、皮革保護クリームの効果なんて、映像化しづらいってのは判ります。なんとか「お役に立ちまっせ」てのをアピールしたい。キモチは判ります。しかし、だからと言って、それを「演出」しちゃあいけませんよ。

スチーム・クリーナーが実演して見せているガス・コンロの汚れだって、ホンモノなら日常的な「火」の使用に伴って「焼き付け」られてますから、そんな「へなちょこ」スチームあんな短時間かけられたくらいでサっとひと拭き、なんてワケが無い!
その友人も言ってましたよ。テレビで見たみたいに取れない!って。ウチの汚れ、それほどヒドいの?なんて思いたくなるでしょうが、そうじゃないのよ。
だって見た感じ、TVのより汚れは「少なく」見えた、ってんだから。

向こうは「汚し」をかけてるんです。一見、炭化してこびりついた油っぽい汚れに見えますが、実演をもいちど見てごらんなさい、汚れ方が不自然なの判らない?
それに、スチームを当てたとこだけ(と言うより、そのまわりに布が触れないように)拭きとるよーにしてるでしょ?

ホントに長期間かかって汚れたのなら、スチームの後で拭き取ろうとしても、「必ず」キレイに取れる範囲の中に、そうカンタンには取れない「汚れ」の「島」が残ります。
その島も取れるくらいスチームをかけてたら、拭き取る前に「島」以外の部分の汚れは吹き飛ばされてなきゃいけません。
ワタクシ、ひところ都下のレストランでバイトをしてた経験があるのでございますが、グリルの汚れってヤツは、あんな風に「ひと拭きで」キレイになるような「均一」なものじゃないのよねー。
むしろ「均一」だ、ってのは人工的な「汚し」であるショーコでげす。換気扇の枠もね。

ま、ワタクシの場合、そんなの見ると、「あっ、ここでスイッチングしてる!ならカット割りでこのオッサンの右腕の下にチューブを隠してデカいソージキ本体につないだら、こんな小さなソージキで金属のナット、がんがん吸い込むシーン撮れるなあ!」とか、氷の中のエンジンねえ、氷はアクリルで作れるなあ、なんて「ディレクター」になったつもりで見てるから、「映像」でダマす側の「テクニック」がカンタンに想像ついちゃうんですよ。(その意味じゃ「心霊写真」なんてのも噴飯ものイッパイ!特に、いわゆる心霊写真の専門家らしいお方の、それに対する「ありがた〜い」御説明が抱腹絶倒でございます。あ、霊の存在を否定してんじゃないのよ。「心霊写真評論家」を否定してんの)

TV ショッピングってケッコー面白いですよね。
でも、いろいろ種類(?)があって、それ向き(?)のタレントがメーカーや販売会社のスタッフの説明に、おーげさにうなずいて、ネダンを聞いてビックリする、ってタイプのもありますが、いわばタレントによって信憑性を高めよう、ってコンタンで、中にゃあアヤしいのもありますよ。
そこいくと、タカダ社長のなんて、まだいい方(失礼?)です。
売るモンが例えば「SONY」のディジタル・ヴィデオ・カメラだったりしますから、フェイクかます必要が無いですからね。
モンダイなのは、例のスチーム・クリーナーみたいなヤツで、一見、汚れ落としを「実演」してるように見せかけちゃうモノでございます。どーか、良〜く見て、カラクリを見抜いてくださいませ。
コツが判ると、それ見抜くの、ケッコー楽しくなりますよ。
permalink No.298

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