Do it as you like

2003-03-05
ありゃりゃ?今週は「巣」の『一日一枚』、マディ・ウォータースでした。シュン・・・
マディはワタシの鬼門(?)ですからねえ。
いえいえ、あんなもんブルースじゃねえ!とか、そゆコトじゃあないんですよ。
カレのブルース界に対して行ったコーケンっちゃスゴいものでございますし、まもなく日本国内でも「ボッタクリ」的コンサートをやるらしい「ストーンズ」なんかにも、そーとー影響を与えてる、それはそれは無視できない重要なブルース・パースンであるコトは「世界のジョーシキ」でございます。

ただ、ワタクシは生理的に受けつけないんですよ。
ただヒトコト、「嫌いだ」っちゅーコトなんですねえ。
嫌いなものは仕方がございません。リクツじゃないんですから。

ところが世の中、お節介な方が多くて、コンセツテイネイに、「そのような生き方はアヤマリである」とか、「オレもムカシはそうだった」とか、いや〜ウルちゃいコト!
特に笑っちゃうのが、後者の「最初オレも好きになれなくてさあ。でも、聞いてくうちにだんだんあの味が判るようになってきたんだあ」などと言う輩でございます。
つまり、あの良さが判らない、ってのは、単に「発展途上であるせいだ」と決めてかかってるんですね。
シツレーですが、あたしゃあ、そうゆうアンタより多くの、よりイロイロなブルースを、より何度も、しかも長期間「聴いて」きてるのよねー。
なんたって「ブルース喫茶」をやってたんですから。
毎日十時間、その八割以上はブルースのディスクを「聴いて」る、ってえ生活をしてたんですぜ。それを「そのうち良さが判るようになるさ」なんて軽々しく言って欲しくねえなあ。
つまり、アンタはマディを「カッコいい!」と思える価値観だ、ってだけで、ワタシはトーゼン、「うわ〜ヤだ!」ってゆー感受性を持っている、ってコト。
これは習熟度や深化の度合いなんかじゃなく、「持って生まれた」好き嫌いのスタンダードの問題なワケ。

納豆が嫌いなヒトに、いくら納豆の効能や、美味しさを説いてもムダなんですよね。
いくらカラダに良くても、また、それを「美味しい!」って言うヒトがどんなにイッパイいても、本人が「マズい!」って感じるものはしょーがないワケで、それは一種の美意識の違いなんだよね。
それを無理強いされると、よけー嫌いになっちゃいます。
ま、ワタシがここまでカタクなにマディ嫌いになったってえのも、そーゆー「圧力」に嫌気がさして、ってのが真相かもしれません。
ビートルズのファンと同様、これだけ多くの層に支持されているんだから、とゆう多数決の論理で「これが好きじゃないなんてオカシい」やら「これの良さがわからないなんてニンゲンじゃねえ(実話です・・・ )」つー「押し付け」が、ワタクシをして一層それらに「背を向けさせて」おるワケで。

さすがに最近じゃ、そんな風にエラそうな意見する「お節介」なヤツはほとんどいなくなりましたが、それは「同年代だった」そんなヒトたちがもうとっくに「音楽」なんぞから「足を洗って(?)」て、縁が無くなってるからです。
せいぜいカラオケだけが「音楽」ってえ生活のようですから、ま、今ばったり会ったら、今度は、カラオケの「素晴らしさ」なんぞを淘々と説き始めるかもしれませんが。
ま、なんにしても、そうゆう、いま自分が好きなモノを「至高」のもの、と位置付けないと不安だ、っつー心理は、趣味の世界だからこそ、よけいに強くなっているんでしょうかね?

というワケで、今回の『一日一枚』に対するコメントはパスでございます。
たしか、以前にもマディのアルバムについてコメントを書き込んだこともありましたが、やはり「空々しい」よな気がするんですよ。
そりゃ「巣」の板を訪れるブルースのビギナーにとっては、色々なスタンスからのコメントがあったほうが、よりガイダンスとして充実する、ってのは判りますが、やはり苦手なものについてまで無理に書くのは、ヘタすると逆効果になってしまう恐れもありますからね。

恐らく、この日記を読んでくださるみなさんは、すでにブルースに対する価値観を確立されておられるか、逆にブルースには殆ど興味が無いか、のどちらかだと思いますので、あえて弁解する必要も無いのかもしれませんが、ま、もしかして、これからブルースを聴いてみたい、なんて方もいるかもしれませんので、ヒトコト。
どうか、ワタクシの好き嫌いなんぞに関係無く、広い視野と柔らかいココロで「ブルースの大洋」に船出してくださいませ。
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