ブライアン・ジョーンズ

2003-03-12
それは 1961 年にイギリスにおいて、あるミュージシャンたちが出会ったことに始まったとされています。
そう、その年の12月にブライアン・ジョーンズとミック&キースが一緒に演奏を開始したらしいのですよ。
そして翌1962 年の夏には、そのバンド名が、業界紙に登場しました。
初期メンバーだったディック・テイラーが秋に脱退し、12月にはあの、ビル・ワイマンが加入し、年が明けてすぐ、今度はチャーリィ・ワッツが加入し、初期ストーンズのメンバーが揃いました。

この1963 年には、アンドリュー・オールダム( Andrew Loog Oldham )を介して「Decca」と契約が成立し、6 月には"Come On"(/B"I Wanna Be Loved")が発売され、途中、メンバーの入れ替わりを経ながらも現在にまで繋がる「不朽の(?)」ロック・バンド「The Rolling Stones」が、その長い歴史の第一歩を記し始めたワケです。(ただし、日本では1964 年の初LP 『THE ROLLING STONES (England’s Newest Hit Makers)』の中からの「Tell Me」がたしか初シングルだったように記憶しています。)

1964 年 2 月に、いきなりランキング 3 位でチャート・インした「Not Fade Away」は 4 月にイギリスでのヒット・チャート 1 位に輝き(この間に LP 『THE ROLLING STONES ( England’s Newest Hit Makers )』をリリースし、アメリカでもプロモ活動)、その勢いをかって 6 月には全米ツアーを行っています。そして夏にはエド・サリヴァン・ショーにも出演しました。

この後、1965 年にはヨーロッパツアー(フランス、スカンジナビアなどを「ホリーズと」一緒に!)、カナダ&アメリカのツアー、ヒット曲では「The Last Time」、「Satisfaction」(ワタシの好きな「The Spider and The Fly」はその B-side でした)、「Get Off My Cloud」、「Little Red Rooster」・・・

たしか、この頃は、ブライアン・ジョーンズがバンド・リーダーと言うことになっていたと思うのですが、1967 年に彼の自宅が家宅捜索を受け、ある種の麻薬が発見されて起訴されてしまいます。同様にその少し前に薬物所持で検挙されたミックとキースが「無罪判決」を勝ちとったのと対照的に、ブライアン・ジョーンズは「有罪」となり、観察処分を喰らってるんですよねえ。

さて、ワタシお気に入りの『Aftermath』は、1966 年のリリースで、ブライアン・ジョーンズが在籍していた時期のストーンズ(第一期と言う人も多い)では一番よく聴いたアルバムです。
ただ、世間では(?)それほど評価が高いワケじゃなく、いわく、「完成度が低い」とかイロイロ言われちょりますが、ま、あの「Goin’ Home」を冗長なだけ、と捉える(ポップス寄りのヒトに多いみたい)か、ワタシみたく「もっと続けてもいいのに」と思うか、が分かれ目なんじゃないかなあ?

ついでながら、このアルバムではヒット・チャートには登場していないよな曲「Stupid Girl」や、「Doncha Bother Me」、「Flight 505」、「High And Dry」なんてとこも、なかなか捨て難いんですよ。
ただし、このアルバムあたりから、そろそろブライアン・ジョーンズが「浮いて」来てる、と言う見方も出来るワケで、1969 年の 6 月には、ブライアン・ジョーンズはストーンズからの離脱を「勧告」され、それを受け入れるカタチで彼は身を引いたのですが、それから 1ヶ月もしない 7 月 3 日には自宅プールにて死亡。

その 2 日後には、あのハイド・パークでのフリー・コンサートが行われました。
このコンサート自体は以前から予定されていたもので、本来は新メンバーのミック・テイラーをアピールするためのものだったらしいのですが、急遽、ブライアン・ジョーンズの「追悼」コンサートに変わったようです。

ブライアン・ジョーンズのいないローリング・ストーンズも「ストーンズであることに変わりはない」のですが、やはり、「ある種の毒(?)」が薄れたような気がして、なんとなく少し「遠く」なったかな?という感覚がありましたねえ。
別にミック・テイラーのギターが嫌いってワケでもないのですが、やはり手触りが違う、と言うか、ワタシにとっての「ストーンズ」というイメージから、ちょっぴりハミ出すとこがあるんですねえ、彼のギターは。
いえいえ、ギタリストとしちゃあむしろ、その後のロン・ウッドより好きかもしんない・・・

さて、大いに異論がハネ返って来そうですが、ワタシにとっては、ストーンズの魅力を100とするとうち30がブライアン・ジョーンズ、25をビル・ワイマン、20をチャーリー・ワッツ、15がキースで、ミック・ジャガーは10でしかないんですよ。
したがってブライアン・ジョーンズがいなくなった時点で、ストーンズのパワーは三割もダウンしてるワケ。
ミック・テイラーはそれに「いささかも」プラスを加えてません。ワタシにとってはね。
次のロン・ウッドも、世間的にはヒョ〜バンいいみたいだけど、「ワタシ個人が」嫌いなギタリストなもんでマイナス20くらい?
つまり合わせて50マイナスですから、ストーンズの魅力は「半減」しちゃいました。
そんなですから、ポスト=ブライアン・ジョーンズのストーンズは、彼がいたころのものほどは聴き込んでないのは確かで、ま、んなワケで、あまりエラそうなコトは言えまへんが。
あ、それに、そのあたりから「ブルース」にのめりこみ始めたせいもありますねえ。
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