Screamin’ Jay

2003-04-01

こないだ東京で発見して買って来た、Screamin’ Jay Hawkinsの二枚組み CD ですが、あれから 2ヶ月以上も経つというのに、いっかな更新されとらんじゃないか!という「お怒り」のメールがワタクシのもとに何通も到着し・・・なんてコト、あるワケ無いわな。
SJHはミゴトなほどに「ブルース界の僻地」みたいなもんでございますから、このあたりを「専攻」しておられる研究者、じゃなかった、マニアはもの凄〜く「レア」であると思われます。
しかも、一曲づつ「あらずもがな」の「印象」なんてものまで記載してる当サイトのような内容を、その数少ないマニアの皆様がはたして必要としておるのか?と言うことになると、そりゃ、おおいに疑問といたすところでございますよ。そんな役にも立たんことはいーから、録音のデータや、リリースの正確な状況をキチンと載せんかい!ってえ批判も(探せば)おありかと思います。

ま、そりゃあねえ、ワタシだって判る範囲で載せてみたいなー、なんて思わないでもないんですが、でもねえ・・・こんなコト言っちゃあ、とあるスジからコーゲキされそな気もしますが、「そもブルースのディスコグラフィーなんて、信用するに足るのか?」ってえ気がしてしょーがないんですよ。ブルース界の名曲ってヤツ、誰がオリジナルか?っての定説はありますよね。でも、それってホントにホントなの?ゼッタイ間違い無いってなんで言えるの?
よくブルースマンのインタビューとか読むと、いやあ、あの曲は実はオレが(あるいはオレとXXXが)作ったんだ。だが、ヤツが自分の名前で吹き込んじまったのさ。なんて、どっちを信じたらいーのか判んないホラ話みたいのばっかじゃん?

結局、リリースという、商業的水面に「浮上」させる行為をした人間をして「オリジネイター」としてるだけなんじゃないの?いえいえ、そんなデータでも無いよりゃあったほーがいい、ってゆー意見も判りますよ。いちおう音楽ビジネスという観点からは、それこそが、あるいは、それのみが「重要」なワケですからね。ホントは誰が作ったのか?なんてこたぁ、モノズキなジャーナリストやらミステリー作家にでも任しときゃあいい。
特に戦前の、ストリートで熟成の時期を過ごしていたころのカントリー・ブルースあたりになると、ひとつの曲が、何人ものブルースマンたちの間を転がることで出来上がっていったりしてたんじゃないでしょか?国立公文書館のフィールド・ワークだって、たまたま、その時にその辺で流してたブルースマンをキャッチして録音してったんじゃないの?そしたらその時点で、そいつが「オリジネイター」ってことになっちゃったろう、と思うんですが。

逆に「ブルース」っての、そんなものなんじゃないのかなあ。誰が作ったか?なんて「起源」がらみの議論とはハナから相容れない、みたいな。
間違い無く、あいつが作った「まったくのオリジナルだ」という曲だってあるとは思います。でも、むしろ、そんなのは例外じゃないでしょか?他のヤツが歌ってたやり方を自分流にアレンジして歌う。それを聴いたまた別なヤツがちょこっと変えてく。そしてるうちに商業的にもイケそうな「ツボ」を持つようになって、そこで吹き込んだヤツの名がクレジットされる・・・でも、そいつが作者、と言い切れるのかなあ?

ま、こんなコトを言い出すと、「それ」を前提として考証を重ねておられる方々の足元を掬っちゃうんで、そこら「タブー」なのかもしれまへんが・・・てなワケで(?)ワタクシこれまでディスコグラフィー的なコトをいささか軽視してまいっておったのでございますが、なんと、今回のこの二枚組 CD、ご丁寧に録音日時やら、初回プレスのシリアルまで記されとるじゃないの。そこら、自分で調べてまでは載せる気は無いものの、目の前にあるんじゃ「しょ〜がねえ」。ここはひとつ、記事に反映させようかね?と、いつになくマジメに詰めていっております。
で、そんなフダンしないコトしてるもんで、やたら時間がかかっておりまして・・・ってよーするに「言い訳」よねー。その辺の説明だけでやっと一枚目が終ったトコざんす。全国の Screamin’ Jay Hawkinsファンの皆様(いないいない)、いましばらくお待ちを!
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