ストロベリー 2

2003-04-07

先日、この日記で、田舎館(いなかだて)村の「愛ベリー」というイチゴのことを書いたのですが、それを読んだ友人、Tさん(農業)からメールがありました。
『ハローNETあおもり』というサイトの、それに関する記述についてなのですが、たしかにそこには、見出しに「県内では唯一の品目、おいしさ抜群」とあり、さらに「巨大いちご愛ベリーは現在10人の会員により、県内では唯一の品目として栽培され、本村を代表する特産品として名前は県下に知られ〜」と記されています。Tさんによれば、これじゃあ、県内じゃあイチゴはアイベリーしか作ってなくて、しかも田舎館の10人しか作っていないように「誤解」される!だそうでございます。ああ、たしかに、この書き方じゃあ、そーもとれるよねー。

例えば、南部では(「南部」というのは、旧南部藩のことであり、実際には青森県の東側、太平洋に面した方面をさします)八戸苺生産組合の「麗紅」が有名です。
麗紅というのは、1977年、千葉県に始まった品種で、女峰、愛ベリーなどのいわば「母体」ともなったイチゴなのですが、最近では、「とよのか」「女峰」「とちおとめ」「さちのか」「愛ベリー」などに押されて、次第に店頭からも姿を消しはじめ、一部では「幻のイチゴ」なんて言われているようですよ。
その麗紅の場合、糖度がアイベリーなどと比べるとちょっと「低く」、やや酸味を感じるのですが、それが逆にジャム造りや、お菓子への応用などではメリットとなります。その意味でも、残っては行くと思うのですが、千葉県の高橋農園のサイトによれば、麗紅の作付けが年々減少しているらしく、そのためか千葉県にある原種農場自体、麗紅の「ウイルスフリー親株」の生産を停止しそうな状況だそうです。

ところで、「甘さ」を表す数値である「糖度」ですが、一般的に、「とよのか」や「章姫」が 8〜9%、「とちおとめ」、「さちのか」で 9〜10%、一方のアイベリーはってえと、実に 12〜13%もあります。さらに大きさですが、他の品種がほぼ10〜15g(「章姫」はもう少し大きく、20gまでなるようですが)どまりなのに対し、なんと約 30〜80gと、「これがイチゴ?」ってくらいの大きさになります(過去の記録では、195g!ってのがあります。一粒が、ですよ。もうここまでくると「粒」なんて表現がそぐわないよな気がしますね)。
某高級果物店(ったら、そう、あそこっきゃないっしょ)ではひとつっつ、大事そうに薄紙にくるまれて、15個で15,000円のお値段がついていた、っちゅう目撃談までございました。ひとつ 1,000円ですぜ!イチゴが!・・・安いエレキ弦のセットが二つ買えるってのに。「うげぇ〜!」となりそな「XどけX茶」や「和X」なら8本は買える?ってのに。あと 50円足せば、田澤食堂のラーメン三人で食べられるってのに。100円も足せば、なんと、あの寿家のランチ(たぬきうどんの小鉢とホット・コーヒー付き!11:30a.m.〜2:00p.m./Mon.〜Sat.祭日は除く)の、「スーパーうな重」、「スペシャルあなご天丼」、「ジャンボかきあげ丼」、「ミックス天ぷら膳」なんかの中から(ホントはもっとあるんだけど)選んで「お二人で」昼食を楽しめる、ってのに!
それが、たった一粒(いかに甘く、デカいとはいえ)のイチゴが「1,000円」!

ところで、誕生石や誕生花があるのと同様に、「誕生果」というものがあるらしく、この「愛ベリー」は、その名にふさわしく(?)ヴァレンタイン・デイの 2/14の誕生果となっています。(ついでながら 2/1は「とちおとめ」、21日が「さちのか」、27が「さがほのか」)

と、こないだっから「やたら」イチゴづいてますが、なんでこーなったんだっけ?あ、そだ、ホームページの一周年のお祝いプレゼント、「苺のモンブラン」から始まったんだ。
イチゴっての、自分でカネ出して買う唯一の果物(正確にはバラ科の多年草であり、学術的には「果物」ではなく「野菜」)でして、ま、タマ〜に夏の盛りに冷たいメロンも買うコトありますが、やはり「春」と来たら「イチゴ」ってのが欠かせませ〜ん。
もっとも、自分で買うのは安い「とちおとめ」か「女峰」ばっかですけど。

permalink No.352

Search Form