さくら便り

2003-04-22

公園の近くに用事があったので、ついでに中に入ってみます。外濠のサクラは「満開」ではないものの、もはや充分にゴージャスな咲きっぷりで、遠くからもペール・ピンクの雲のように舗道の上に浮かんでいるのが見えていました。

本来の「さくらまつり」は明日、開幕となるのですが、すでに団体客や修学旅行の学生たち、さらに多くの市民や二三人連れでの観光客らしき人たちで賑わっています。
祭期間に会わせて設置される仮設の露店も、準備中のところが半分以上ですが、それでも、すでに商売を始めているところが目立ってますね。だって、こんだけお客さんがぞろぞろ歩いてるんだから、一日でも多く営業できたらそのぶん儲かりまっせ。
しっかし、こんだけ団体さんが多いってコトは、去年、祭が満開の後に始まったもんだから客から苦情がたっぷり来た、ってのがえーきょ−してて、たぶんツアー組む側も「おにょれえ、今年は早くしたる!」なんてえコトで⋯ちゃうかなあ?

本丸に上がってく下乗橋(げじょうばし)の前は素通りし(だって、そっち行くとカネ取られちゃうんだぜ)、北側に向かいます。と、トツゼン聞き慣れた「カラララ⋯」という音が左の高いところから聞こえて来ました。そう、この音はコゲラってゆう可愛いキツツキ君が松の幹をシバいてる音なんですねえ。ううむ、かなり離れててしかも逆光なんで見つからないんだけど、音は連続しております。堀に沿って回り込んで見上げますが、葉に隠れて見えないのよねん。するうち、ムシをちゃんと取ってマンゾクしたのか葉の間から、やはりコゲラが飛び出し、思ったとおり巣のある方向に飛び去って行きました。え?それはどこにあるのか、って?ダメダメ、教えられません。変な好奇心で巣を覗き込みにいったり、抱卵のジャマしたりしちゃいけませんからね。

残念だけど、ワタクシ、日本人のマナーってものに信をおいてません。
缶飲料の製造販売を中止しなきゃ空き缶の投げ捨てはゼッタイに無くならないし、自動販売機を撤去しなきゃ未青年の喫煙はどんどん増えてくし、路上での喫煙を禁止しなきゃタバコのポイ捨ても無くならないし、路上を禁煙にしたらしたでガムの吐き捨てだらけになるし、悪いヤツはいないハズの山でだってゴミは残してくし、焚き火どこでもしくさるし、へーきで貴重な高山植物盗んでくし、さらに中にゃあほっとけばいーのにアザラシを海に返そう、ってんで捕まえようとするバカもいるし(これはマナーのモンダイちゃうけどね)、そんなワケですから、巣の場所、教えたら、な〜に、ちょっとだけならいいだろ、なんてのが次々に現れて卵が孵らなかったりするでしょ?

さてコゲラ君の飛び去った方向を見定めてから公園北の亀甲(かめのこ)通りに向かいます。ここらはクランク状の通路両側に露店が並び、坂を下りきると大きく開けたところの左右に「お化け屋敷」や「オートバイ・サーカス」、「中国雑技団サーカス」なんてテントやらいろんな食堂がメイン・ストリート(?)を形造るってワケ。ここに出てる「三忠食堂」っての、はるかムカシに(37年前!つまりそんな前からあったのよねー)さくら祭の他のトコでバイトしてた時に食べに来たキオクがあるなあ。たしか当時は何軒かある食堂の中で、いっちゃんマトモだったハズ。いまもでしょか?最近はこの辺の食堂で食事なんかしないもんなあ。
この食堂街(?)から左に行くと「桜のトンネル」で有名な西濠になるんですが、そこへ辿りつく途中がまた、すんごい数の売店がひしめいてるのよねー。そーいやあ、ここにある演舞場で一回、Cavern Blues Band のステージやったコトあったなあ。民謡のステージの合間にね。
はっきり言って「さくら祭」とブルースっての、なかなかミス・マッチで面白うございましたよん。

でも今日はそっちには行かず、まっすぐ北の亀甲門から公園の外に出てしまいました。やはり外の方が気温が高いんでしょうか?濠に沿ったさくら、ここもかなり咲いてますよ。
やっぱり今年も五月の連休の頃には枝垂桜だけ残して、もう全部散っちゃってるよね、この調子じゃ。
やっぱ地球は温暖化してるんでしょか?

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