カレーチャーハン

2003-05-15
以前から気になっていた、田澤食堂のナゾのメニュー(っつーほど大げさなもんじゃないんですが)、F大人(たいじん)御用達の「カツカレーチャーハン」への第一段階として、まずは「カレーチャーハン」にトライでございますよ。

メニューには「ドライカレーチャーハン」ってのと、この「カレーチャーハン」ってのが載っておりますが、カツカレーチャーハンなんぞとゆーものは、どこにも書いてないのじゃ。
しかし、どーやら、そんなのは田澤食堂では「あったりまえ」みたいなんですよ。ほら、耳を澄ませば聞こえてきます。出前の注文を復唱する声が。なぬ?塩ヤキソバ?んなもんどこにも書いてないぞう!冷やしタヌキだあ?それ自体は珍しいもんじゃないけど、メニューには書いとらんがな。
とまあ、いっつもそんなチョーシですから、客の求めるまま、どんなもんでも作りまっせ!のチャレンジャー揃いと見た!
たぶん件の「カツカレーチャーハン」も、カツカレーとカレーチャーハン(ま、その前に、カレーとチャーハンを合体さしたヤツがいるんでしょうね)を「組み合わせ」とんでもないとこへ飛んでったシロモノなのでございましょう。

さて、そのカレーチャーハン、これがまた、ややコッテリした重めのカレーと、逆に、けっこう庶民的な軽めのチャーハンとがあいまって、なかなかに下世話(?)な美味しさを醸し出しておるのでございますよ。毎回、食べたい!ってえとこまでは行きませんが、時々いってみたくなる、って部類の味でしょか。
しかしそれにしても、しょっちゅうお得意さんに出前してると、いろんな「こんなの出来ない?」っちゅーオーダーが来るようになって、そゆのを、ちゃーんとコナしてってるんでしょね。で、洩れ聞こえてくる電話での応対から想像すると、そゆ「思いつきメニュー」が、そこそこ完成度が高いもんで、その常連さんにとっては「定番」となって、それどころか、いつの間にか、それオーダーするひとまで増えてるみたいなんですよね。

この田澤食堂、いわゆるクチのおごったグルメが褒めそやすような「まばゆいばかりの」美味、っちゅうワケではございません。でも、どのメニューを頼んでみても、いまのとこハズレが無いのです。しかも、ひとつひとつが、その名に相応しい「らしさ」に満ちているのですねえ。
たとえばラーメンだと、ここよりも印象的な味を出してる、ってとこはいくらでもあります。でも、そんなウルサいんじゃなく、さりげなく、ただひたすら「ラーメンである」それ以上でも以下でもない、ホントに基本的な概念に向かって雑念(?)を削ぎ落としていったような必要充分条件を満たしたよな田澤食堂の「中華」は、「飽き」が来ません。ヘンな表現だけど「凄くない」からいいんでしょね。

味覚の評価っての、リニアーでもないし、普遍的なものでもないですから、表現が難しいんですが、ま、あえて数値化するってえ暴挙を行ったとして、例えば「ありきたりの」マズくない。ってえレヴェルを仮に100として、それを120まで持っていくのに、コストも 20%はね上がるとしましょ。するってえと、150の味にするには 50%のコスト・アップか?ってゆうと、そーじゃないんですよ。75%くらいアップしちゃうワケ。だから、味で 200を目指すとなると、もうコストが「4倍」まで行っちゃうんですねえ。だから「高い」と「旨い」のバランスが難しい。

そこら、レーサーの軽量化にも似てます。10kg台のレーサーは、まあ10万円で組めるんですが、そっから先、1kgっつ減らしてくのにかかるおカネが指数的に変化してきます。
8.6kgを切るあたりから先は、100g/ 12,000円、なんてゆう超高級松阪牛のテンダロイン並みのお値段でございますよ。

まったく、そんなカネかけるより、乗るアンタがダイエットしろよ!と言いたくなりますね。体重の1kgなんてスグ落ちますでしょ?したら12万円儲かったってえコトになりますから、その分で松阪牛のステーキをタップリ・・・ あり?元の木阿彌かあ。
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