おいなりさん

2003-05-31
うわ〜久しぶりの雨だよん。
今日もまた「ぷ」さんと一緒に黒石の「ひさお庵」にお蕎麦を食べに行ったんですが、途中からフロント・スクリーンに水滴がポツポツ付き始め、お店を出てきたあたりから、少しずつそれが連続し始め、ひさお庵の庭に咲く花を画像に収めてたあたりから「雨」らしくなって来ました。

このお蕎麦屋さんは、最初、黒石市内の元町というところにあったのですが、クルマで来るお客さんが増えるにしたがって、駐車スペースも足りなくなって来たせいか、少し離れたところにあった奥さんの御実家を店舗に転用したもので、したがって、完全な住宅のたたずまいを残しています。
客室から眺められる庭には「あやめ田」が仕掛けられてあり、これからの季節、ひとときの輝きを見せることになる・・・
ひさお庵を後にして、それこそ、最初にそれがあった元町へ。旧ひさお庵跡の隣りにある「沖野もち店」で「おはぎ」と「おいなりさん」を買って帰りましょ。そ、今日の晩ごはんにいたします。
あ、「おはぎ」は後で「ぷ」さんと「おやつ」にして、残ったら夕食の「デザート(?)」に、ね。
うぷぷ、ぶぅちゃん、いまごろブルル!って身震いしてるかも。アンコだぞう〜!
ん?こーやってアンコでイジメるの、なんて言うんだろ?セクハラから、権限をカサにきてするパワー・ハラスメントってのもあったよなー。「アンハラ」?なんか締まらないなあ。
このお店の「おいなりさん」は、やや薄味で炊いたアブラゲに、紅ショウガで色付けして甘味も活かした寿司飯を詰めたもので、アブラゲは大きな正方形のを「田の字」に切って開いたものです。だから仕上がりは三角形ね。そのややソフトな味わいが、37年前に死んだ祖母がよく作ってくれた「いなり」に似ているよな気がして、時々無性に食べたくなるんですよ。
もっとも、祖母の「いなり」は紅ショウガを使っていませんでしたから、そこはかなり違うんですが、全体の「濃さ」みたいなものの按配が似てるよーな気がしますね。

あ、でも、キリっと濃いい、煮しめたようなアブラゲ(短冊型を二つに切って、そうすっと正方形の一辺だけが開いてますから、そこから詰めるタイプ)の俵型に仕上がってるのも嫌いじゃないですよ。ま、味が濃いいだけに、あまり数は食べられませんが、これはこれで時々食べたくなります。ただ、この手のは「いなり用」として市販されてる調理済みのアブラゲを買ってくれば、自分でも作れますからねえ。
逆に薄味の「おいなりさん」作ろ思ったら、アブラゲ炊くとっから始めないといけないし、酢飯を作るための合わせ酢の調合がそんだけシビアになっちゃうのよねん。アブラゲでごまかせないっすから。
あ、それは、バアちゃんの時代は、家族が大祖母、祖母、父母、兄弟に隣接した親戚(町屋だったんで、ホント壁一枚で仕切ってるだけみたいな隣家ね)と、それみんなに配るんですから、ハンパじゃない数作ってましたから、そのぶん、調味の少しくらいの誤差は数で吸収されちゃうんでしょね。それ、たった10コやそこら作るんだったら、そらシビアになりますよね。

時々祖母の味を思い出して、再現にチャレンジしてみるんですが、やはり作る規模が違い過ぎてて、難しいものがあります。ウチはその祖母が料理がウマくて、ワタシの味覚は、ほとんど、そこを出発点としてるようですよ。
その点、母は問題外(?)で、よく言う「おふくろの味」ってのはワタシにゃあ無いのです。「ばあちゃんの味」はあるんですが。
さやいんげんを「笹がき」みたいにして、細く切ったアブラゲと一緒に炒めて醤油で味付けしてからおダシを加えて煮込み、仕上げに溶き片栗で「トロみ」をつけて出す「さんどまめのけんちん」。このさやいんげんの替わりに姫竹の筍を使った「たけのこのけんちん」、このあたりがいっちゃん再現したい、でも出来ないってメニューなんですよ。なんたって死人にクチ無し(って、こんなトコで使うんちゃうよな気もするけど)なんで、作り方を尋けないってのがザンネンざます。

あなたの身のまわりにも、そんな覚えておきたい「馴染んだ味」、ありませんか?作り方やコツなんかを尋けるときに尋いておきましょ。出来れば一緒に作ってみて、ね。
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