I’m Tore Up/
Harmonica Fats


03-07-05
I'm Tore Down と言えば、そりゃ Magic Sam!('63年のマジック・サム・ライヴとかね。ま、Freddie King のもいいけど。あ、E.C.はヤメてねん)でございますが、それのアンサー・ソング?と思わせといて、でも全然カンケー無さそ、ってのが、Harmonica Fats の I'm Tore Up です。
1927年、Louisiana 州 Shreveport に生まれ、本名は Harvey Blackstone。
17才でカリフォルニアに移りますが、1956年に事故(詳細は不明)で失職し、それがミュージシャンになる原因だったそうです。
George Smith との交流でハープの基本を学び、やがて Ike & Tina Turner、Bobby Darling のレコーディングに加わり、Papa John Creach(たしか Hot Tuna のライヴ・ヴィデオに出てたよーな・・・)のアルバム、FILTHY にも一曲だけ参加するなど、数々のセッションに参加しています。

Tore Up は、1962年に DARCEY レーベルから 45r.p.m.シングル DARCEY 5000( Skylark 600 )としてリリースされた曲です。バックは不明。「 Baby、お前がいなくなっちまってからってもの、俺ぁ一晩中泣いてるよん」てな内容なんですが、このチョーシいい Boogie はどうよ?
特に Yeh, Yeh, Yeh!ってあたりが実にいいっすねえ。
もう、なんと表現したらいいか、SL がフル・ブラストで驀進してくよなワケわかんない生命感!あ、でも、あまし中身は無いぞ、みたいな(?)。確かに、パッパラパーっちゃあその通りなんですがね、こんなご時勢にゃあ、タマにこうゆうの聴くのもいーもんですよ。

でも、このハーモニカ・ファッツ、アルバムが出たの、1991年になってからで( I Had To Get Nasty BEE VAMP から)、その意味ではあまり「重視」されてなかった、ってのが判ります。
自分名義では、1994年の Two Heads Are Better が最後で、次ぎは同じく BEE VAMP から白人のギタリスト、バーニー・パール(このヒトはロング・ビーチの FMステーション KLON の DJとしてブルースの番組も持っており、1980年には Long Beach Blues Festival を始めたひととして知られています)と一緒に、Blow, Fats Daddy, Blow!(アコ仕立て)を出してますね。

活動の中心はウェストコーストで、2000年の1月3日、ガンのために死亡していますが、そのニュースでは「ロサンゼルスのハーピスト」とありましたから、最後まで西海岸ですごしたもののようです。

どうやら「ハーモニカ・ファッツ」の名に恥じない体型だったらしいですが、声は決してクリーンとは言えない、ちょっとディストーションがかかってる(?)みたいなトーンで、ともかくバリバリ行くタイプ!
なんだか、とっても楽しそうに歌ってるよに聞こえちゃうんですが、気のせい?

この Tore Up が聴けるのは、LONDON の Blues Obscurites シリーズの Volume Two LONESOME HARMONICA です。ウチのはアナログなんで参考にゃならんと思うけど、LONDON GXF 2002です。該当する CD もあるんじゃないかなあ?(とムセキニンな・・・)
他には、かの迷盤(?)Red Lightnin の When Girls Do It にも How Low Is Low(これも1962年となってるから、もしかして Tore Up とカップリングだったりして?なんて思いましたが、その後、EP 盤の画像つきで、カップリングはMama Mama Talk To Your Daughter For Me であったことが判明いたしました。DARCEY 5003 )って曲が入ってますので、モノズキなみなさま、探して聴いてみてくださいませ。




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