Love Me Baby

Johnny 'Guitar' Watson


03-09-11
コード進行が気になる(あ、別にそのマニアやおまへん。ネがいーかげんなんで時々チョンボもあります。ブルース進行と、そーじゃないのの違い、がキョーミの中心なんで、正確なコードをツイキューしてるワケじゃないのよ)ワタシとしちゃあ、あれ?これって・・・ とひっかかるんですね。
そ、これはあの、Ray Charles の Hallelujah I Love Her So と同じじゃないの!
ホーン・セクションも引き連れて、バックはゴージャスにしつらえて、その上に Johnny Guitar Watson のチープな(って、それ悪口じゃないのよ。このチープさ加減がワタシゃ好きなんだわ)ヴォーカルとギターが「お待たせしました!」てな感じでご登場!この、どこまでホンキなんだか?っちゅう脱力系(?)のプレイがタマりません。
しっかしまあ、昨日の Please Send Me Someone To Love との落差がスゴいわねん。なんたって始まりと終りが


Love me baby, love me all night long
'Till your mama and daddy come home


なんですぜ、なかなかストレートで「よろしい」。もうこの Love me から All night long あたりは「ブルース界」の常套句ですからねん。Clifton Chenier でしたっけ?歌詞が全編それ、っちゅー曲やってたの?たしか

I want you love me, Baby ─ すると合いの手が All night long!って入り、それが、
I want you hold〜だったり squeeze だったり please だったり、と毎回それに All night long!って、おいおいカラダ大丈夫かよ?ってこっちがシンパイになっちゃう。
ま、この Johnny 'Guitar' Watson のはもちっとサラっと(どこがじゃ?)してるかなあ?と、それはともかく、おヒマな方は Ray Charles センセの Hallelujah I Love Her So もゼヒ聴いてみてくださいな。

このヒップ・スターが生まれたのは、1935( alt.1937 )年の 2月3日、Texas 州 Houston。ピアニストだった父 John Watson Sr.(母は Wilma )に教えられて、小さいころからピアノを弾いていたようですが、実際に彼の音楽的下地を育てたのは Houston のストリートだったようです。通りにあったバーから洩れてくる音とかね。
やがて、形見ということで教区牧師だった祖父のギターを貰って、いわゆる Johnny "Guitar" Watson の第一歩を印すワケですね。
もっとも、そのギターには、所持する条件として「コイツでゼッタイにブルースを弾いちゃいかん」ってのがくっついてた、といいます。んなコト言ったってねえ。
もうそのころにゃ Gatemouth のパッパラパーぶり(?)にゾッコンだったんですから、守れる「ワケがない」。他にも Tボーンに Lowell Fulson が「お気に入り」だったようで、そのころマネて弾いてた経験が彼のギターのおおまかな方向を決めたんでしょか。

そして15才の時には父とともに Los Angels に移りました。まだ就学中ながら、機会さえあればタレント・コンテストに出場し、もろテキサス・スタイルで Gatemouth や T-Bone、Lowell Fulson に Pee Wee Crayton あたりのナンバーをやってたみたいです。でも採用されたのは、なんでか Chuck Higgins のピアニスト Young John Watson として、ね。この時、初めて他人のバックではあるけど吹き込みを経験しています( Motor Head Baby Combo 12 )。
1953年には Los Angels のトップ D.J.、Hunter Hancock の紹介で Federal Records と契約し、初シングル Motor Head Baby(もちろん、こちらは Chuck Higgins じゃなく、彼がやってます)/Highway 60 を Amos Milburn の伴奏で吹き込んでいます( alt. Hot Little Mama が初シングルとしている資料もあります)。1955年には Modern Records に移籍し、Earl King でお馴染みの Those Lonely, Lonely Nights で R&B チャートの Top 10入りをはたしますが、その後 Hot Little Mama、I Love To Love You、Too Tired、Don't Touch Me などを吹き込み、翌1956年には Someone Cares For Me、Oh Baby、She Moves Me、そして本日のブルース Love Me Baby を Los Angels で吹き込んでいます。
テナー・サックスが Maxwell Davis、バリトン・サックスは Jim Wynn、ドラム、トランペットとピアノは unknown ですが、ギターは Rene Hall、ベース Ted Brunson のラインナップ。が、一応小規模ながらヒット(それもウェスト・コースト・ローカルでしたが)と言えるのは1957年の Gangster Of Love だけだったかもしれません

1960年代には「早くも」ブルースを離れたピアノによるインストのアルバムも出してるんだそうですが、まだ聴いたコトないので、ナンとも言えません。
Watson 君がふたたびチャートに顔を出すのは King Records から出した1962年の Cuttin' In で R&Bチャートの 6位をマークしました。
1963年にはアルバム Johnny Guitar Watson、1964年には CHESS からアルバム The Blues Soul Of Johnny Guitar Watson、同じく CHESS から 1966年の Bad をリリース。
またこのころにはいろんなひと、あるいはグループと組んでツアーなどを行っていたようで、その相手としては、Don & Dewey や Jackie Wilson、B.B.King に Little Richard、Louis Jordan、James Brown、Sam Cooke、The Drifters と、よくもまあ、と思うくらい多彩な顔ぶれじゃございませんか。中でも、2年間パートナーとして活動した Larry Williams とのセットが知られてるようですね。この時また Decca Records にアルバムを録音しています。

その1960年代中期の彼のイギリス・ツアーでは、長さ150フィートのケーブルでギターを弾きながら天井に上がり、壁をつたって降りてきたりしてたそうです。こんなパフォーマンスについちゃ、いろんな伝説があって、ダレがサイショでダレがそれをパクったとか、ショセツフンプンでございます。どなたか、おヒマな方、ぜ〜んぶの証言の「整合性」をチェックし、ホントはダレがいっちゃんサイショなのかケンキューしてくださいませ。
1967年には Larry Williams との OKeh でのアルバム Two For The Price Of One、1968年には Johnny Watson Plays Fats Waller In The Fats Bag をリリースしています。

1970年代には Fantasy Records から Listen(1974)と I Don't Want To Be Alone, Stranger(1975)をリリース、この時にはキーボードに Andre Lewis(後にザッパとツアーしてます)が参加してます。
1976年には Dick James の DJM Records と契約、Ain't That A Bitch をリリース、それ以降、Funk beyond the call of duty(1977)、Real mother for ya(1977)、(そしてワタクシの大好きなパッパラパー・ヴァージョンの Gangster Of Love を収録した)Giant(1978)、What the hell is this?(1979)、Love Jones(1980)などをリリース。

1981年には A&M Records と契約しましたが、この時期はちょっとな〜。そして久しぶりのカムバックと言えるのが、1995年、Bellmark Records からリリースされた Bow Wow でしょ。このリリースを受けてふたたび脚光を浴びた彼は、1996年、日本ツアーの中で、横浜「Blues Cafe」でのライヴの一曲目で倒れ、そのまま帰らぬひととなってしまったのです。なんだかキャラに似合わない(ゴメン!)壮絶な死でございましたね。



なんだか、Fender TELECASTERの「ギター限定」イヴェントが始まりそな雲行きになってまいりましたよん。
MACさんとこでそのハナシが出て、そーいえばダレそれもテレだ。てな調子でだんだんハナシがデカくなって、テレ限定のセッションなんてトコまで行っちゃいました。
TELECASTERってケッコー持ってるひと多いんですね。
かってはワタクシにとってもメイン・ギアでしたし、いま手元に無くても、過去に所有したことがある、ってひとも入れたらかなりのパーセンテージになるんじゃないでしょか?
え?ワタシ?え〜、あれはですねえ、改造しまくりで、オリジナルで残ってるのはボディとヴォリューム&トーン、そしてそれのメタル・パネル「だけ」なのです。あ、ストラップ・ピンもだ!
あとはゼ〜ンブとっかえちゃいましたよん。イチバンの大物はグラファイト・ネック。
コイツのせーで、もはや Fenderですらなくなってる? だってヘッドにゃあ「MOSES」しか書いて無いんすからねえ。
permalink No.508

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