The Days of
Screamin'
Jay
Hawkins


Strange Steps.2



2003-11-07 FRI.
1952 年、Screamin' Jay Hawkins は遂に完全に軍籍を離れます(つーか、まだ軍籍あったの?てなもんですが)。「ワシは二つの大戦を通り抜けて来たんじゃ。カラダじゅうクロスワード・パズルのマス目並みのキズだらけさ。ナイフ傷に爆弾でやられ弾丸でやられ、捕虜になってた日本軍の収容所じゃ、そこの大佐に真っ二つにされかけたしのう」
いやはやウソは罪だがホラは違うなんて誰が言ったんだ?
ま、それはともかく、彼はこの年、Gotham Records に始めてのレコーディングを Tiny Grimes & The Rockin Highlanders として経験しております。「Why Did You Waste My Time? 」( Gotham 295 )。そしてヴォーカル無しのナンバーで Screamin' Jay Hawkins がピアノを弾いていると思われる「Coronation Jump ( Tinys Jump ) 」は Blue Moon 6008( CD )、「No Hug, No Kiss 」 Collectibles『Tiny Grimes compilation 1986』で(たぶん)初めて世に出た・・・これらの吹き込みの正確な日付は特定されていませんが、おそらく 1952 年中であることはマチガイ無いようです。
ただし、 Gotham 295 のレーベルのプリント上がりは 1953 年の 5 月18日だったようですが(つまりリリースは 1953 でしょ)。
この年、 Tiny Grimes も Atlantic Records に吹き込んでるんですが、その際にバッキング務めた Screamin' Jay Hawkins に、その出来が良かったらお前にも吹き込ませてやる、と約束していたようです。そしてその結果が・・・
1953 年 1 月12日、New York、Atlantic Recordsでの Screamin' Jay Hawkins のレコーディング・セッションというワケです。この時もバックはとーぜん Tiny Grimes & His Rockin Highlanders でございます。

Screamin'The Blues( part 1) 」( unissued A-986-A )

Screamin'The Blues( part 2) 」( unissued A-986-B )

My Dream 」( unissued A-987 )

3 曲とも unissuedですよね?なぁ〜んでか?
この時 Atlantic のチーフだった Ahmet Ertegun は Screamin' Jay Hawkins の耳障りなしわがれ声を、もっと滑らかな、当時の主流であったポップス系の発声に改めさせようとしたようです。Fats Domino のように歌え!ってワケですな。
テイクの途中で 5 回も連続でストップされてアタマにきた Screamin' Jay Hawkins は Ahmet Ertegunを 6 発殴り(!)、かくしてこれらの録音は永久に世に出ることはなくなったのでございますよん。
ところで、ボクサーが試合以外のところでパンチを奮ったらそりゃあ凶器ですよね?1953 年当時のアメリカの刑法には詳しくないので、まあ、なんとも言えないけど、それが犯罪として法規に触れないのか?いや、それ以前に傷害事件として Ahmet Ertegun が彼を告訴するハズではないのか?さらに、6 発殴る、ってのが変でしょ。「かっ」と来て殴ったんなら、元ボクサーのパンチじゃ、一発で Ahmet Ertegun は昇天してたハズで、彼が言う「ヤツの口の中にパンチを六発見舞ってやった」なんてのは現実には「ありえない」っしょ。などなど、こー考えてくると、どーも、これもお馴染みの「ホラ」じゃねえのか?ってえギモンがフツフツと・・・
この事件を機に Tiny Grimes のもとを去った彼は、これ以降、イロイロなバンドを渡り歩いたようですが、ケッサクなのは、ちゃんと(?) Fats Domino のバンドにもいたことがあるのですが、そこでは金ピカに豹皮をまとった彼の方がファッツより目立つためクビになったそーです。そりゃそーだべ。

1953 年の 5 月には Philadelphia の Powelton Cafe で短期間ながら Gotham Records に所属するサックス・プレイヤーの Jimmy Sparrow と仕事をし、同様に James Moody、 Arnett Cobb、 Bill Doggett それに Lynn Hope などのテナー奏者とも仕事をしています(うくく、このヘンの名前を出しちゃうとウズきそな方があちこちに・・・)。
しかし、Screamin' Jay Hawkins はそのしわがれ声のバリトン、という面であるイミ先達でもある Wynonie Harris から、ソロとしてやっていくべきだ、と助言されたようで、New York の Harlem にあった Smalls Paradise で初の、そして続いては New Jersey 州 Atlantic City でソロでのギグを行っています。
この時期の彼は週1500ドルとスーツ 3 着、なんてえギャラ契約だったそうで、ともかく「カラフル」ないでたちだったそうですが、まだ「邪教モード」は入っておりません。

1953 年の 9 月には New York で Timely Records に録音をしていますが、ギターで Mickey Baker が参加してます。

Please Try To Understand 」( Timely 1005 ) 513-T

Not Anymore 」( Timely 1004 ) 514-T

I Found My Way To Wine 」( Timely 1005 ) 515-T

Baptize Me In Wine 」( Timely 1004 ) 516-T

1953 年11月には

Rock The House 」( Saxophonograph -302 )を録音。

1954 年「Baptize Me In Wine 」リリース。ここに Screamin' Jay Hawkins のソロとしてのキャリアがスタートしたワケでございますね。また Stan Pat( Herb Slotkin が 1953 年末に始めた Phillys Grand label の A&R マン)のマネージメントを受けることに。

1955 年 1 月10日、Mercury Records のために New York でレコーディング・セッション。これはそのまま『SPELLBOUND 1955-1974 』( Bear Family Records BCD 15530 )に収録されております。そのアルバムの詳しい(?)紹介はこちらから。
そちらと重複しますが

[accompanists─Mickey Baker: guitar/ Albert Lucas: bass/ David Panama Francis: drums/ Ernest Hayes: piano/ Sam The Man Taylor: tenor sax/ Big Al Sears: alto sax/ UNKNOWN: baritone sax/ Leroy Kirkland: leader]

In My Front Room 」 YW-11102-8 (これはケッキョク Mercury からは出ていません)

This Is All 」( Mercury 70549 ) YW-11103-7 (この曲は Leroy Kirkland との共作です)

What That Is 」 YW-11104-11 (これも Mercury unissued )

( She Put The) Wammee( On Me)」( Mercury 70549 Leroy Kirkland との共作 ) YW-11105-9

1955 年 5 月11日、4 ヶ月後、ふたたび Mercury Records のために New York でレコーディング・セッション(あ、でも、今回は子会社の Wing のほーですけど)。

[accompanists─Mickey Baker: guitar/ Albert Lucas: bass/ David Panama Francis: drums/ Ernest Hayes: piano/ Sam The Man Taylor: tenor sax/ Big Al Sears: alto sax/ UNKNOWN: baritone sax/ Leroy Kirkland: leader]

Youre All Of My Life To Me 」 Wing 90005 YW-11563-13 W 110

Well I Tried 」 Wing 90005 YW-11564-7 W 111

Even Though 」 Wing 90055 YW-11565-4 W 112( Evelyn / Leroy Kirkland の共作)

Talk About Me 」 Wing 90055 YW-11566-7 W 113( Leroy Kirkland との共作)

この 4曲も『SPELLBOUND 1955-1974 』( Bear Family Records BCD 15530 )に収録されています。

そして運命の日が近付いてくる・・・なんちて、別に深刻な件じゃないんですけどねん。
とモッタイをつけたトコで今日はここまで。


SKYMARK って航空会社が青森空港に乗り入れて、で、ケッキョク客数が伸びないからって、シッポを巻いて逃げ出すらしいんですが、JTB で空席状況を確認しようとしたらそのワケが判りましたよ。尋いたら、スグには判らないんだって!
おいおい、なんじゃそりゃあ?この「 IT 」時代に伝書鳩でも飛ばして照会してんのかあ?
夕方もいちど来てみてください、っつーから行ってみたら、チケット(正確にはタダの引き換え券だけどね)は明日昼頃届きます、だと。
間違い無い!ゼッタイ伝書鳩だ!さすが航空会社、空から配達ってか?
そんなフベンなままにしといて客数、上向くワケないやね。ま、最後っ屁(?)でメチャ安にしてるからいーんですがね。
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