Winter Session

by us...



2003-11-23 SUN.
いきなり気温が下がり、文句のつけようがない「冬」となった昨夜、どんだけ集まってくれるかちとシンパイだったのですが、まず、以前にも参加してくれた若いドラマーが来てくれて、やがて板どん、松宮選手、さらにベーサーみちる、ダディ正井の各氏が現れ、最後にタチバナ君となかなかヴァラエティあふれる顔ぶれとなりました。
それに、なんでか昨夜は市内の外国語学校の英語教師と思われる白人の男女が次々と客としてあらわれ、10人くらいはいたのかな?
いっちゃん最初は板どんをメインにしたセットだったのですが、いい機会だったんで、前から気になっていた仮説(?)を検証してみよう、と思いたちました。
まず、いつもの、ワタクシお気に入りのフェイズ・アウト・トーン(そ、昨日はもっとも使い慣れている "RED HOT" Stratocaster だったのですじゃ)にコンプレッサーをかけて浅いディレイ+深めのリヴァーブっつう音でソロとってもあましハンノー無し。ふうむ、やっぱしこゆ音はあまし「お好き」じゃないみたいねん。
ほな、ってんでクランチかけてリヴァーブ浅くしてみましょ。ほ〜ら、やっぱ喰いつきがちゃう!ワタクシの仮説、白人はクランチ気味の中途ハンパな歪みが「ブルースのギターだと思っている」ってのとはちょとズレもあるけど、キホンテキにクリーン・サウンドにはあまし興味が無いらしい、ってのは感じましたねえ。
このセットではブルース・フォームのナンバーをやってたんですが、後のセットでは、そゆディストーションがかった音つーことで Sunshine of your love なんてのもブチかましてみました。板どんはもちクラプトンのつもりでやってるんですがワタシひとり「あの」ジミ・ヘンドリックスのライヴでの Sunshine of your love ノリで掻き回して遊んでおります。ドたっぷり掛けたディストーションにさらに「極悪」フランジャーまでブっかけてシュワ〜〜ンちゅうスイープ・エフェクトてんこ盛り!

う〜ん、タマに暴れるのもキモチいいなあ。あ、そう言えば、ラストのセットではタチバナ君が DOD のディストーション効かせてもいい?つーことだったんで、こちらはクリーンに戻しております。DOD ってディストーションの「深さ」が可変じゃないのね!つまり All or Nothing なんだって!う〜む、実にいさぎいい。行くなら行け、ってなもんですかね?

さて、シカゴ系をメインにしたセットでは、ワタクシ、キーボードに移行いたします。いつものジュニア・ウェルズ系ナンバーなどをメインに突っ走りますが、ここでは新人のドラムがよくガンバってくれました。(あと、この日は、ベーサーみちるもドラムをやってます)
最後近く、ダディ正井の歌う Eddie Taylor の Bad Boy!いいですねえ。MACさんじゃないけど、ブルースは歌わなきゃあ。
だいぶゴカイしてるひとが多いみたいだけど、ギターはヴォーカルを支える、あるいは応える存在であって「主役」じゃないのよねん。ま、日本じゃ、どしても「ギターのマニア」が多いから、自分は歌わずにギターに集中しちゃうのがフツーみたいですが、ブルースじゃ「歌」が基本です。
ま、いくらこー言っても、ギターにしがみついてるヒトって、いまさらビギナー(歌だとそーなっちゃいますからねん)になんかなれるか!つーワケで自分の城にコモっちゃうみたい。
ギターならドリョクすれば(意味の無い、くだらない努力だとは思いますがね。他人のフレーズを完全コピーするなんて)別個の人格を装うこと出来るけど、ヴォーカルは「自分の声」ってもんがありますでしょ?どんなにヤだ、と思っても、それが自分の声なんだからゴマカすことは出来ません。カネ出したとこでパーツ交換も出来ないし、グレード・アップも出来ない、つまり「人格」にイチバン近いとっから出てくる音が「声」だと思うんで、声がヘンなヤツはやっぱニンゲンもヘンだったりするのよ。うひゃひゃひゃひゃ!

あ、でも、これはギターでも一緒だけど、「巧い」ってのと「いい」は違いますからね。ヴォイス・トレーニングして、毎日カラオケに通って鍛えれば、そりゃ「巧く」はなれますが、だからと言って「いい」歌が歌えるってことじゃあない。表現テクニックなどを洗練すれば「耳触り」はかなり改善できるけど、そーじゃなく、人格からくる「味」みたいなもの。それはニンゲンそのものです。そして、こちらとしては「そこ」が聴きたいのよねー。
ま、自分の歌だって「なってない」のは知ってますが、でも、歌い続けないとね。さいわいブルース界じゃワタクシなんぞまだまだ若造でございますから、気楽に考えとりますが。

さて、久しぶりの "RED HOT" はやはり「いい」!このギターだけ、同じ .009 ゲージを張ってもナゼか弦が柔らかく感じるんですよ。(あ、ちびストラトは実際に多少ショート・スケールなんで柔らかくなるのは当たり前なんですが)そしてボディ材質も他のブルーとブラックと同じポプラ材なのに、コイツだけフェイズ・アウトにしたときの「コツ〜ン」っちゅう音の立ち上がりが絶妙なのですねえ。
このソリッド・ボディならではのトランジェント特性、これこそが Fender っつうもんでございましょ。
ま、それにはネックがメイプルだ、っつーのも利いてるよーでして、ムカシ、野外コンサートでブルース・バンドとしては Fender TELECASTER(1974, USA)のローズ指板を使ってたんですが、セッションでサンバ系( Cmaj7- Dm7 の繰り返し)の曲をその場ででっち上げた時に、誰かから借りたフェルナンデスのオレンジ・カラーのストラトのメイプル・ネックを弾いてみて、その音の粒立ちにビックリしたものでした。
ま、そのころは(今も、の声アリ)「愚か」だったので、ブルースにはローズウッドじゃ!てな「おバカな」こだわりがあって、(でも、そのころいっちゃん影響を受けてたバディ・ガイは郵政会館で、実際メイプル・ネックのストラト弾いてるの見てるんですがね)長いことローズウッド「だけ」だったのでございます。

あのラッカー仕上げでピカピカ・ツルツルのメイプル・ネックって、ちょっと汗ばむと滑りが悪くって、しかも指板側じゃあ、押さえた弦の(横方向の)滑りが良すぎてイヤだったんですが、あのウレタンのクリア・マット仕上げだと、それが理想的なグリップになるんですね。
たまたまお茶の水の ESP で目に止まった Fender MEXICO の赤いストラト(それも我がギター・キャリアの最初の「ココロの師 Hank Marvin 」のカラーリングじゃないの!)を弾かせてもらって、そのネックがそれまでのイメージを払拭するプレイアビリティを持っていることに気付いてからは、同じよなウレタン・クリア・マット・フィニッシュのメイプル・ネック「しか」買ってません。

ま、ブルース弾くギターはXXXでなきゃ、なんて思い込みって「図式的」でオモシロいけどズレてるの確かやね。
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