Barefootin'

Robert Parker



2003-12-03 WED.
オリジナル( 1966 Barefootin NOLA LP 1001 )に比べてちとお声がキチャナくなって、テンポを少しアップさせてるけど、New Orleans Jazz & Herritage Festival 1976 での似非ライヴ(?)のほーを選びました。
とーぜん、これも Sea-Saint Recording Studio でございます。で、おそらく(ま、これは「憶測」の域を出ませんが) New Orleans Fair Ground でのライヴ録音の出来が「よろしくない」あるいは聴衆の騒ぎが「なんらかの基準に抵触し」てたりして、こりゃあ使えんわ。てなことで日を改めて録り直し、「歓声」だけをミックスしてデッチ上げた「なんちゃって」ライヴ・レコーディングなんじゃないでしょか。
とは言え、いちおーライヴっぽい粗さもある程度「盛り込んだ(?)」演奏になっとるよーで、それなりによく出来てます。
この曲は歌詞の中で「引用」がちょいちょいあって(たとえば Long Tall Sally とか High Heel Sneaker、Devil Is Blue Dress On(あ、これは Red Dress にこじつけんのちとムリか?)そこらの「くすぐり」も利いてるんですが、オリジナルとは歌詞の細部がちょっと違ってたり、3 番と 4 番の歌詞が入れ替わってたりしてるとこが「ライヴ」っぽい演出かな?ま、ワザとか天然かは定かではありませんが。

さて、この Robert Parker はん、このお方も New Orleans で1930年の10月14日に生まれた、っちゅうとこまでは判ってるんですが、その後がいきなり1949年に Professor Longhair のバンド、Blue Scholars のサックス・プレイヤー( alt. 同時にバンド・リーダーでもあった、としている資料もあります。う〜む 19 才で?)として登場するまでの間が「?」なのですよ。
つまり、それまで、どーゆー育ち方をして来たのか、また、いかにしてサックスを吹くようになったか、もさっぱ判りません。そこんとこがイチバン面白いのにねー。
ま、判らんもんはしょうがない。小さなことからコツコツと・・・あ、他に Oscar Willis( T.V.Slim )の Flat Foot Sam でのサックスも、この Robert Parker だそうですよ。

Professor Longhair のバッキングとしての Robert Parker は、Atlantic に吹き込まれた Mardi Gras in New Orleans などで聴くことが出来ます。そして「後に」バッキング・バンドは Professor Longhair and his Shuffling Hungarians という名前になったのですが、このあたりが「バンマス」云々の由縁かもしれまへん(なんで Hungarians なのかはサッパリ判りませんが)。

同時に Robert Parker は New Orleans の the Club Tijuana のハウス・バンドも率いていたようで、Ernie K-Doe、Fats Domino、Frankie Ford、Huey "Piano" Smith、Joe Tex に Irma Thomas などのバックも務めています。
さらに Huey Smith and the Clowns とともにツアーをこなし、その後 Eddie Bo や Percy Stovall ともツアー。
彼自身の吹き込みとしては1959年( alt.1956年という説もありますが未確認です)のシングル All Nite Long( Part 1 ) / All Nite Long( Part 2 )Ron 327 が最初と思われます。このあたりはサックスのみの資質が注目されており、翌1960年の Walkin / Across The Track ; Ron 331、から Imperial に変わって、1962年の Mash Potatoes All Night Long / Twistin Out Of Space( Imperial 5842 )と Youre Looking Good / Little Things Mean A Lot( Imperial 5889 )、1963年の Please Forgive Me / You Got It( Imperial 5916 )、そして年月日不明の The Laughing Monkey / Lets Do The Thing( Booker 506 by Robert Parker & Band )に至るまでは Instrumental のナンバーが続いています。
彼のヴォーカルの隠れていた魅力が表面化したのは1966年のこの Barefootin からだった、と言えるでしょう。
先日の Earl King のとこでも Hot Line レーベルのディストリビューションとして名が出た Dover ですが、いわばその子会社的レーベルと言って良い Nola からリリースされた Barefootin は Pop チャートの 7 位にまで到達し、R&B チャートではミゴト 2 位を記録しています。
Nola ではそれ以降も二匹目のドジョウを狙って Ring Around The Roses / Shes Coming Home( Nola 724 )、Happy Feet / The Scratch( Nola 726 )、Tip Toe / Soul Kind Of Loving( Nola 729 )、A Letter To Santa / C. C. Rider( Nola 730 )をたて続けにリリース、翌1967年も Yak Yak Yak / Secret Agents( Nola 733 )、Everybodys Hip-Hugging / Foxy Mama( Nola 735 )、I Caught You In A Lie / Holdin Out( Nola 738 )とガンバるのではございますが、1966年の Tip Toe がかろうじて R&B チャートの 48 位、Pop チャートでは 83 位にもぐりこみ、ヒット・チャートの末席に名を連ねたにとどまり、やはり Barefootin の再来はなりませんでした。

その後も1969年の Silver Fox 12: You Shakin Things Up / You See Me、1970年の SSS International 819: Hiccup / Rockin Pneumonia、1974年の Island 015: Get Ta Steppin / Get Right On Down、1975年 Island 044: Give Me The Country Side Of Life / Its Hard But Its Fair、1976年 Island 074: A Little Bit Of Something / Better Luck In The Summer とリリースを続けて、同じ1976年、この New Orleans Jazz & Herritage Festival 1976 に Country Side Of Life とともに吹き込んでいます。(あ、カンケー無いけど、あの Wet Willie にも「Country Side Of Life 」っちゅう曲がありますが、それはメンバーのギタリスト Rick Hirsch の作ったまったくちゃう曲でございます。Wet Willie には他にも「Walkin By Myself 」っちゅー曲があるんですが、これもまた「あれ」とはゼンゼンちゃう曲!)

さて、1997年(もう「 Herritage 」の文字は消えている・・・ )のフェスティヴァルにもちょこっと出て、Barefootin も歌ったらしいですが、よろしかったら http://members.jcom.home.ne.jp/bluesy2/no97/502.html をご参照くださいませ。
permalink No.588

Search Form