Fortune Tellin' Man Jesse Fortune 2003-12-23 TUE. | シンバルには中高域から下を落とすシェルヴィングをかけてエネルギーを抜いて、スネアにはウッスラとリヴァーブをかけて距離感を演出する。一方でダンピングの効いたベースをスポイルしないよう、キックはレヴェルを押さえ、さらに低い周波数成分を残す、と。 そのベースもアップライトっぽいレゾナンスをプラスして、あたかも Little Walter の Up-to-date 版みたいな拵えにしてあるよな気がします。モチロン、ここにハープはいないんで、それを補うのはブラスかな? しっかしまあ、Fortune Tellin Man とはウマいタイトルつけたよね。自分の名前が Jesse Fortune だから洒落が利いてる! 彼のヴォーカルがまた「重み」はないけど、ヘンなテラいもなく、ストレートに取り組んでるよで、好感が持てます。 ただし、バックを務めてるディヴ・スペクターのらしいギター・ソロ(たぶんね)じゃ、ちょっと「おいおい」っちゅーとこがあって、後半でてくるスットコドッコイ系のフレーズに思わずズッコケちゃいますが、ま、あるイミ、そこらブルースにつきもの(?)のコミカルな部分なのかも・・・(自信ナシ)。 Jesse Fortune は、Willie Dixon 作の Too Many Cooks( 1963年 USA Records )でお馴染みですが、それも含む何枚かの EP( Extended Play の略で、ドーナツ盤、つまり 45 回転シングル、あるいは 4 曲入りのこと。これを 33-1/3 回転の 17cm コンパクト盤のイミで使っているサイトもありますが「誤り」です。EP は「必ず」毎分 45 回転!!)を 1960 年代にリリースした後、長いご無沙汰の時期がありました。 ところで、彼の生年月日、これがさっぱり判らないのよね〜。 おそらく 1932 年から 1935 年あたりじゃなかろうか、と言われておりますが確証はありません。 その彼は Mississippi 州の Hattiesburg 出身とも言われていますが、そこが出生地かどうかも「?」でございます。 Chicago に出て来たのは 1952 年で、ギタリストの Little Monroe と組んで、まずシンガーとしてスタートしているようです。さらに Otis Rush や Buddy Guy とも一緒にやっていたようですが、そんな時に彼は Willie Dixon に見出され、USA Records に 4 曲を吹き込んでいます。当然、その一切は Willie Dixon の庇護のもとに(?)行われ、Buddy Guy や Big Walter Horton、さらにピアノの Lafayette Leake のサポートを得て、あの有名な Too Many Cooks を完成させたのでした。 ただ、一説によると、そのシングルの売れ行きに対して得られた「報酬」に失望した Jesse Fortune が、それ以降の吹き込みには「乗り気ではなくなった」のがブランクの原因とも言われておりますが、さて? ま、その原因はともかく、彼は理髪師として生計を立てておったらしいのですが、ディヴ・スペクターっちゅう(ん?聞いたことあるよね〜!ほら、TVのヴァラエティ系の番組に出てくるヘンなガイジン!と言いたいとこやけど、モチロンまったくの別人でございます)白人ギタリストがクラブ・サーキットで活動を開始した時、彼がヴォーカルをとっていたのでした。 それが、1992 年の 7 月の26日から28日にかけてレコーディングされ、1993 年に Delmark DD-658 Fortune Tellin Man としてリリースされたアルバムで一気に第一線に踊り出た(はオーヴァーか?)ものでございます。 この Fortune Tellin Man、http://delmark.com//delmark.658.htmで聴くことが出来ます( RealAudio clips )。 ケーキ屋さんのお手伝いに行ってる「ぷ」さん、シーズン真っ最中なだけにスゲえ忙しいみたい。 ま、業界にとっちゃあ稼ぎ時らしいっすからね。 あと、なんでか K.F.C.がフライド・チキン予約制になるくらい売れるそーです。どゆコンキョが? そんなんじゃ、他業界も参入して行けるぞ。テイク・アウト寿司でもクリ酢マス・スペシャルやってるよーだし(?)、したら中華だって、和食だって(あ、ホントに「クリスマス懐石」ってのがあるんだって、ぎゃははは)、いえいえ、和菓子業界だってクリ饅頭ならぬクリスマス饅頭やらドラ焼きで参加しましょ。 どーせホントのクリスチャンとはカンケー無いとこでみんな騒いでんだからさ。 |
permalink
No.607