Ain't No Sunshine

Freddie King


2004-01-15 THU.
テキサス(?)の大地を突き破って屹立する Freddie King らしき(って、映像で見る彼は「生理的」にゃゼッタイ受け付けないよなあの体躯と髪型で、大いにヒかせてくれるんですが、このジャケットのイラストじゃ、精悍な黒人に描かれてて、でもそのおかげ?で実際に彼が演奏してる映像を見たときにゃあズッコケたもんでございます)と飛び散るアルマジロ、っつーワケ判んないデザインでお馴染みの Texas Cannonball からのナンバーでございますが、なんでこの曲か?ってえと、ちょっとワケがありまして。
先日も Rhino の All About Soul を紹介いたしましたが、そんな感じのソウル系の V/A もので、QED ってとこから出てる Brook Benton のRainy Night In Georgia の別テイクや Percy Sledge が歌うI've Been Loving You Too Long なんかが入ってるのをだいぶ前に手に入れて、確か一度は通しで聴いたハズなのに、フと気付けば Al Jarreau ってのがこの「Ain't No Sunshine」を歌ってたんですよ。
今回、それが始めて Texas Cannonball で Freddie King もやってる「Ain't No Sunshine」と同じ曲だ!ってことに気付いたのでございます。
そっちの Al Jarreau のテイクについちゃ、それしか知らなきゃ別にいいんでしょうが、こちとら先に Freddie King の超メロウかつウェットなやつを聴いちゃってますから違和感だらけで(ま、だから最初は同じ曲だと気付かなかったんですが)、どーもピンと来ません。データが付いてこないし、わざわざ調べる気もせんので、どっちの録音が古いのか判断できないんですが(直感では AL Jarreau が先?って気がしますがどーなんでしょ?)、こーして比べてみると、Freddie King のって「作り込み過ぎ?」ってくらい陰々滅々と仕上がっていますが、Al Jarreau のはってえとバックのストリングスなど道具立てはスゴいんですが、カンジンのヴォーカルが「軽い」っちゅうか「明るい」っつーか、ま、たとえは悪いですが、どっか自分の声に「酔っている」みたいに聞こえて

彼女が去ってからってもの、もう陽も差さなくなっちまった
彼女がいなくなって、あのぬくもりも失せてしまった

ってえ「落ち込み」具合が「描けていない」よな気がすんですけどねえ。

原曲は Bill Withers( 1938 年 7 月 4 日、West Virginia 州 Slab Folk 生まれ。 6 人いた子供たちの中の末っ子で、早くに父を亡くして母と祖母に育てられています。9 年間の海軍のあとロスへ移りました。the Boeing aircraft company に勤務しながらデモ・テープを作り Sussex Records での録音のチャンスを得ています。Stax Records の Booker T. Jones のプロデュースでデビュー・アルバムJust As I Am をリリース。それに収録されたこの「Ain't No Sunshine」は彼の記念すべき初チャート・イン・シングルで、ゴールド・ディスクとなり、R&B チャート 6 位、Pops チャート 3 位─つまり、ポップスのほーが上、っちゅーことは「白人受け」した、ってことか?─1971年には Best R&B Song として Grammy 賞を獲得)で、ま、あえて分類すれば West Coast Soul ってえことになるのかな?やはり Memphis 系とは違う香りがいたしますねえ。
それに合わせた(?)のかどうかは判りませんが、Freddie King のこのテイクは Los Angeles の Skyhill studio で録られています。1972 年の 2 月初めのことでした。メンバーはレオン・ラッセルのピアノにドン・プレストンのギター、ベースはドナルド・ダック・ダン、ドラムがアル・ジャクスンです。

あ、ぜんぜんカンケー無いけど、QED180 には Jerry Butler のMake It Easy On Yourself も入ってて、うぉ〜!これって「あの」ウォーカー・ブラザースが歌ってたんじゃなかったっけ?めちゃめちゃ懐かしいぞっ!という一幕もあったのでございました。(と言っても、このハナシが判るのはごく限られたチャンジーのゾーンだ、っちゅう気が・・・ )
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