Time Won't Help You

Answer⋯?


04-02-14 SAT.
えートツゼンですが、今日の日記はちょっと脇道に逸れさせてください。
実はホームページの POST に投稿していただいた S さんの「質問」ってほどでもないのでしょうが、ワタクシの書いてるものではブルースマンを全体の中で位置づけることをしないんですね?というのに応えたいと思ったのですが、メール・アドレスを記入していただいてないので、POST に回答を掲示するには(ワタクシのことですから)字数が多過ぎてムリがあります。そこで、日記でなら、ご存知のとおり「そーとー」書けますから、こちらでさせていただきます。

だいたいブルースに関するサイトでは「このヒトはテキサス・ブルースの⋯」とか、「シカゴ・ブルースの重鎮で⋯」なんてゆー親切な解説がついてたりするんですが、ワタクシの場合はご覧になっていただけば判るよーに、「なるべく」そゆことを書かないようにしておるのでございます。
ま、それもどうか、とは我ながら思うのではありますが、やはり、その個別のミュージシャンが好きかどうか?さらにはその中でも、好きな曲、ってゆーワン・ポイントでも、とことん「いい!」と思えたらそれでいいんじゃないか?っちゅー、ちょと変わったアプローチなもんで、一般の音楽評論(?)に馴れた目には違和感があるかもしれませんが、あえてそのような「抽象的な形容詞」を使わないようにしているのです。

中には「私はシカゴ・ブルースだけ、そしてシカゴ・ブルースであれば誰でもいい」なんて方もおられるかもしれませんが、ワタクシはネっからの浮気性で、シカゴもテキサスもルイジアナもデトロイトもジョージアのブルースも(って「ブルース界で言う分類」を当てはめてみれば、ってだけで、わたしゃあ気に入ったものは「どこの」ブルースだろうと気にしてない、ってのがホントなんですが)なんでもオッケー。
それよりはホントにひとりひとりのブルースマンの好き嫌いのほーが重要なのでございますよ。でございますから、世間的には(って、ブルースのファンが、そんなにはいないと思うんで「世間」ってコトバ使うのもどーかな?)いくら「シカゴ・ブルースの最高峰」なんてホメそやしててもワタクシがそれ聴いて、あ、ぜんぜんココロに来ない、と思ったら自分のサイトからは「抹殺」いたします(なんてゆーと穏やかじゃあないけど、よーするに、ヒトコトも言及しない、つまり「黙殺」ってヤツね)。

そんな「能書」みたいなもんも、たしかに初心者のみなさんには「判り易くて」親切なのかもしれませんが、でも逆に自分の感性よりもそんなエラいセンセの付けた「点」を鵜呑みにしちゃって、無意識のうちに、それに沿った序列をつけちゃう、っちゅーキケンがあるとは思いませんか?ま、キケンったって、それで足を踏み外して転落したり、アタマをブツケたりするってワケじゃないんで、別にいいんですが、でも、そんな自分の感性で「入ってくるもの」をチェックしていない「手抜き」序列づけを、そんなひとに限ってまた後輩たちに押し付けるんですね。

こんなこと書いてると思い出すのが、う~んと前のことですが、あるバンドのヴォーカルに「ワシゃあロッド・スチュアートが大っ嫌いじゃ」、と言ったら、そいつが「いや、オレもムカシはそうだったんだけど、中野のロック喫茶(ムカシはそんなのがあったのよねん)のマスターに、若いうちはそうかもしれないけど、聴いていけば良さが判るようになる、って言われて、それから聴くようになって、そしたらなかなかいいなあ、って・・・ 」だって。
笑っちゃうよねー。「ムカシはそうだった→今は良さが判る」ほほぉ、一見「成長しましたよ、ワタシも」みたいな物語に見えますが、それって言いくるめられただけじゃん!
いいですか、経験につれてニンゲンは「成長する」なんてのは詭弁です。
正しくは「変化する」あるいは「変質する」であって、そりゃごく稀に「成長することもあるが、それにはそれなりの努力が必要であり、普通は滅多に無い」とゆーのがホント!
あなたが少年、あるいは少女だったころ、「オトナってキタナい!」と思ったことはありませんか?そんなこと考える、あるいはそんな風に感じる、ってのはニンゲンとして「未熟だからだ」ってのは、そのキタナいオトナたちの「言い逃れ」です。
「経験」ってヤツはその「扱い」をキチンとチェックしていないと、単に「狡猾なだけ」の人格を作ります。
よくオトナたちって「ダテにXX年も生きてねえよ」なんて脅して黙らせようとしますが、何年生きてようが人格は自然に出来上がるものじゃありません。バカは死ななきゃ治らない、はたまたバカは死ぬまで治らない⋯
特にこの「ダテにXX年も生きてねえよ」ってセリフを多用するヤツに限ってロクでもないヤツが多い、ってのは若いひとたち、ちゃんと気付いていますよ。
こんなこと書くとオトナたちから「裏切り者」呼ばわりされるんですが、「歳」でしか若いひとを凌駕(実際には出来てないんだけどさ)出来ないニンゲンなんて、口先だけで「立て」ときゃあいいんです。

さて、ちょっとまた脱線しちゃいましたね。同じよに、そーやって教えられたから、という自分の判断が介入していない押し着せのブルース観を、これまた無自覚に後輩たちに押し付けちゃいけません。ひとりひとり顔が違うのと同様、感受性も違いますからね。
⋯てなワケでワタクシはブルースについて「このブルースマンはこうだ」みたいな決め付けをあまし(ゼッタイに、とは言えませんので)しないのでございますよ。
ともかく、変な予備知識なんぞに汚染されないうちに聴いて欲しいな。
「良い」センパイは自分の好みじゃなく、そのひとのベクトルを汲みとって「じゃ、これも気に入るかも?」みたいなススめ方をしてくれるハズです。

というワケで、あんな「あっさりした」書き方になってる理由が判っていただけましたでしょうか?え?ドコが「あっさり」じゃ充分クドいぞ、ですって?にゃははは、バイオグラフィーとかは確かにクドいっすねえ。
permalink No.660

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