No Good-House

session???


2004-03-02 TUE.
Lightnin' Hopkins に似た(?)タイトルのナンバーがありますが、それとはゼンゼン関係なく、POST に来ていたお問い合わせについて。
N県にお住まいの Y さんから、ブルース・セッションについての質問がありました。
回答を POST に掲示するには(例によって)長文すぎるので、こちらで答えさせてください。

まず、大事なのは「ブルース・セッションとは?」とゆう最も基本となるコアをイメージすることでしょう。
ブルースはロックの基本となるものである、なんて安直な言辞はハッキリ言って半世紀以上も前の、ブリティッシュ・ブルースのブームからのグループ隆盛を見て汚染された「きわめて軽率にして短絡的」な軽挙妄動の類です。
ブルースのセッションに参加して得られるものはせいぜい「セッションでのマナー」くらいのものですから、ブルースに興味のないひとをいくら勧誘してもすぐに「意味がない」ことを悟り、来てくれなくなります。
セッションを通じてブルースを理解してもらう、なんてのも無理。
それだったらブルースを流してるコーヒー・ハウス一軒あるほうがはるかに効果あります。
つまり、ブルース・セッションをアナタの街でもやりたい、というのなら「すでにブルースに染まって演奏もしたいんだけど、一緒に楽しめる仲間がいない」という個人がすでに「かなり存在している」状態でなければ難しいでしょう。
ですからライヴハウスが集客方法のひとつとして始めたとしても、すぐに形骸化して「名ばかりのブルース」をダラダラ演る、オヤジのカラオケと変わらん飲み会に堕してゆく⋯

つまり、いちばん大きな誤解は「セッションでブルースに親しんでもらえる」ってヤツ!
そんな夢想がナンセンスなのであって、順番が逆!つまりブルースに親しんでいるひとが相当数いなければブルースのセッションなどやるべきではないのです。
ただ単にステージに上がって楽器を大音量で弾きたい、なんてのが集まりだしたらブルースどころじゃないんですわ。
特にライヴハウスが主催するセッションでは、客に対して指導できるワケもなく無法地帯化して本来のブルース・マニアたちが背を向ける⋯と。

したがって理想をいえば「ブルース・ハウス」的なスポットが「ある」街で、そこでブルースに親しみ、かつ自分でも演奏したい、とゆう方々が相当数いることが必要です。そしてそのなかでキーマンが生まれ、ついでライヴハウスに交渉してセッションをさせてもらう。しかもステージ上でのマナーなどをビシ!っと言えるパーソナリティとライヴハウスに対しても「セッションの理念」を理解してもらえるようなキャラじゃないと!
店主導ではかならず堕落していきます。客には逆らえないですからね。

あ、そんなこと、Y さんは尋いてませんでしたね。
でもね、ついでだから、ここ読んでいただいてる方で、ここらではセッションってのが無いんだけど、どうしたら出来るようになるか知りたいかたは多いんじゃないかと思います。
ミもフタもない話ですが、セッションを始めればブルースに興味を持つ人が増えるかもしれない、というのは幻想です。
実際は逆で、すでにブルースに親しんでいる方が多くないと簡単に挫折します。
したがってそのようなコーヒーハウスも無いのなら、公共施設を借りたレコード・コンサートなどで「どれだけマニアがいるか」を知る必要があります。同時にそのイヴェントでブルースに触れるひとも増えていってくれたらいいのですが。
そのような下地が出来、さらには演奏もしてみたい、という方々が出てきて初めてセッションしてみようか、の話になるのです。
いきなりセッションから始めたら声がデカいだけのヤツ、態度がデカいだけのヤツが牛耳ってどんどん堕落してくんだよね。
そうじゃなく、しっかり指導できる存在が「いて」参加者にもライヴハウスにも「ブルースとは」を伝えていけること。

ここには当初、もっと楽天的な案内が書かれておりましたが、それを修正する必要を感じた 2021 年の状況から言って、ライヴハウス主体でのセッションの「ダメさ」が明らかになっております。
もはや「ココ」ではコロナ以前からセッション自体が堕落してしまい、いまはそこから完全に離脱してすでに四年になります。

さて、2021 年になってさらに明確になったこと、それはブルースはあくまでも「いたってマイナーな音楽である」とゆうこと。
さらにマニアは減っているし、当然プレイするひとも減っています。
セッションに参加するよりは何十倍も大変そうだけど、なんとかメンバーを見つけ、バンド(とゆうよりは柔軟な構成で演奏を楽しむサークルか?)を作るほうがよっぽどいいのかもしれません。そうゆう活動が少しでも知られて行けばセッションさえできるようになるかもしれませんからね。

Y さんの街では、地元にブルースのサークルが無い、とのことですが、地域の情報ボードみたいのがあれば、そこに書きこんで反応を見てみたら?
あるいはご自分でツイッターで呼びかけてみるのもいいかと思いますよ。
あまり気張らずに「私の好きなブルースマン」みたいな個人的なことでいいですから、まず始めてみてはいかがでしょう。
出来たら、それを各地のブルース・アカウントともリンクすれば、いろんなルートで情報が入ってきますよ。
それが即ブルース人口(?)の増加にはつながらないかもしれませんが、何もしないでジっと待ってるよりはいいと思います。

寒冷前線が通過して、ドえらい冷え込みようでございます。もー三月だってえのに・・・
どうやら千葉県の銚子でも雪が舞ったそうで、この寒波は関東でも「かなりな」寒さをもたらしておるようでございますねえ。
みなさま風邪などお召しになられませんようお気をつけあそばせ。
ところでさあ、あの鳥インフルエンザっての、カラスは罹からないワケ?もし東京のカラスに広まって繁華街にバッタバタと死んだカラスが落ちてきたら、ドえらいパニックになりますよね。それとも養鶏場のニワトリって特別弱いんでしょか?
真相はいかに?
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