Suicide Blues

Little Oscar Stricklin


2004-04-15 FRI.
そのタイトルが Suicide Blues というだけあって、やたらヘヴィでダルなスロー・ブルースでございます。
彼自身によるギターもしんねりとメランコリックで、その上に危なげの無いヴォーカルがドラマティックに展開してゆく、と。
Tears rollin' down my cheak…なんてやたらセンチメンタルな歌詞がちりばめられていますが、ここまでウマくないほーが説得力はあったかも?という気もしないではありません。

ま、逆に巧すぎてちとムカつく(って、そりゃワシだけか?)くらいの実力派なんですが、その割りには、その人物像が見えて来ませんね。生没年不詳、出生地不明で、資料もほとんどありません。
判っているのはこの曲は 1957年に Palos Records( Fenton Robinson がその代表作の Somebody Loan Me A Dime を「最初に」吹き込んだレーベルです)に氏名不詳のピアノ、ベース、ドラムをバックに吹き込まれ、Palos 1201 としてリリースされている、ってこと。
他には Toddlin' Town 109 の Gotta Make A Change や Supreme Blues 1022 の I Tried(ナゼかどちらも Funk に分類されてます。もしかしてその後 Funk に転向したんでしょか?)ってのもあるようですが、どちらもまだお目にかかってさえおりません。

ケッコー都会的な仕立てで、彼のギターは時に尖鋭化し、また後退もしますが、基本的には饒舌な部類に入るかもしれません。そーなると「FUNK」に分類されちゃってる彼の他の曲も聴いてみたいものですが、オリジナルの 45r.p.m. EP はコレクターズ・アイテムであるらしく、おそらく邂逅は望み薄か?
permalink No.721

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