Live in BLUES'N

Moony & Higurashi


2004-07-08 THU.


昨夜は BLUES'N で「ムーニー&日倉士歳朗」のライヴでございます。
例によって終盤には(お仕事が終ってから急いで来ても開演には間に合わない方もおられるため)、立ち見が出るほどの盛況となりました。

今回のツアーは、アルバムを作ったばかりのムーニーが、その発売を目前にしたプロモーションとして行っているようです。
で、ナゼか、その録音には参加していない(「オレ、呼ばれなかった」をネタにしてウケてましたよ)日倉士歳朗とともに回ってるんですねえ。
開演前のセット・アップを見ると、そこらじゅう(?)日倉士歳朗の楽器だらけでございます。ムーニーはシングル・カッタウェイのフルアコ一本とウォッシュ・ボード、あとはスプーン、というシンプルさなんですが、マーチン・スタイル(ブランド確認してません)のアコにドブロ、ナゼかストラト(結局一度も使わず)、そして Canopus ともいっぽん同じよなラップ・スタイルのスライドに使うギター、さらにそばのテーブルにはフラット・マンドリンが二本、っちゅう超豪華ラインナップで、しかもすべてピックアップが装着された「エレアコ状態」で、すべて足元のエフェクター類とヴォリューム・ペダル経由でアンプから音を出しています。
やはりもっとも重要だったのはチューナーのようで、楽器を差し替えるたびに、キチンと(つーか、それが当たり前なんですが)チューニングしてますねえ。
しかしまあ、これだけゼンブをブジに運び込んで、さらにチューニングするのもタイヘンそ。弦の数が 46 本もあるんですぜ!

ステージはムーニーの手馴れた M.C. で進行し、オープニングの Love In Vain じゃ「ブルース系の」客はいいとして、一般にはさほどメジャーなナンバーとは言えないのですが、二曲目の Route 66 のような、みなさんお馴染みのナンバーも続々登場いたしますからどんどんほぐれて行きます。
そしてスプーンやウォッシュボード!これも楽しませてくれました。ここらへんの演出もウマいですよね。ただ欲を言えば、ウォッシュボードが一曲だけ、ってのはモッタイ無いよな気がいたします。ま、内容的には盛り沢山だったんで、どしてもこーなっちゃうんでしょが。

今回、日倉士歳朗はムーニーのサポートに徹する、てなカタチにはなってますが、いえいえ、どーして、昨夜も充分にその個性を発揮しておりましたよん。
間に休憩を挟んだ二度目のステージのオープニングでは彼のソロもありましたし、なにより彼のギターは、やはり独特の世界を持っていて、そのソロが始まると、曲の持つイメージが大きく広がっていくような気がします。
特にスリー・コードじゃないモーダルな進行の曲では、メロディアスなフレーズが光り、ポルタメントで上がって(あるいは下がって)く特質を充分に活かした音の動きがブルース・スライドとはまた違った世界を生み出しております。
また、「小さな竹の橋の下で」のようなハワイアン・チューンでは、もちろん「ハワイアン」つーことを尊重(?)して、それらしい弾き方ではあるのですが、そこにもしっかりと日倉士テイストが残り、それが逆に「いい味」になってるんですねえ。
ちょうど彼の右足が良く見える席にいたので、ラップ・スティールでのヴォリューム・ペダルの絶妙のコントロールをつぶさに見ることが出来ました。
あ、どしてもムーニーより日倉士歳朗に気を取られちゃうのは、やはりギターに注目しちゃうからなんでございます。
ムーニーが光ってない、なんてことではなく、それどころか、いまや日本のジャグ・ミュージックのメッカとなりつつある横浜で、その先端にあって切り開いて来た(そしていまやジャグ・ミュージックの宣教師となって、各地にそのタネを撒いて歩いている)と言っていい彼のヴォーカルは「活き活き」とパワフルで、実に安心して聴けます。
その安心感があるからこそ、こちとら、ゆっくりと日倉士ワールドを楽しめるのかもしれませんね。

最後には Huey "Piano" Smith のナンバーでお祭りして、さらにアンコールに応えた二曲で、楽しいステージを終えました。

そして、その後の「打ち上げ」がまた⋯いやはやメチャメチャ可笑しかったんですが、その詳細をここに記すワケにはまいりませんのです。
ワタクシは午前一時半まではおったのですが、それ以降、どのようなことになったのかは、想像するだに恐ろしい⋯

それでも、ムーニーさん(あ、こっからはステージじゃないから「さん」づけになるのねん)に声をかけ、水のさんのミニ・ギターとのリンクの話や、先日の The Blues Night Vol.2 でお会いした goto さん(水のさんが連れて来てくださいました)のことをお伝えしました。
そこで日倉士さんも興味を持ったようですので、H/PC で水のさんのページを読み込んでお見せしたのですが、さすが H/PC じゃ画面が小さくて、「これ、1/3 だか現物だか判らないね」なんて言われちゃいましたが、(たしかに画面は小さいとはいえ)ホンモノと区別がつかない、っちゅーおコトバに、どんなもんだい!と自分が作ったワケじゃないのに嬉しくなっちゃいました。しかも、その場に残ってた人たち、ほとんどが水のさんのページをすでにご覧になってたようで、ひとしきり、「ホントにスゴいよねー」と盛り上がったのでございます。

水のさんクシャミの発作に襲われてたかも?

★どうやら関東周辺は激烈な暑さに襲われているらしく、おそらく都心部の路上じゃあ、体温とほぼ変わりない気温だったのではないでしょうか?
そこいくと本日の弘前は時折り雨がパラつくとはいえ、風も涼しくて、首都圏のみなさまにはまこと、もーしわけないよな「しのぎやすさ」、でございます。

どうかみなさま、暑さに負けないよう、体調管理にはお気をつけくださいませ。

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