Good Time Charlie

Memphis Slim


2004-08-19 THU.
昨日に引き続き Memphis Slim でございますが、ま、この曲、実際には Memphis Slim & Buddy Guy っちゅーのが正しいのでございます。

時は 1970 年、Paris にいた Memphis Slim のもとへ Buddy Guy の「パック」が押しかけてって録音された、なぞと言われておりますが、誰が主役か判らん、なんてカゲ口も聞こえては来ております。
しかしここはそのような雑音には耳を貸さず、ただひたすら、この「お気楽な」スゥインギン・ミュージックを楽しむといたしましょ。
な~んて割り切れちゃうのも、実はと言えば、この曲、かっての Cavern Blues Band 時代にレパートリーにしていた、っちゅーチョー個人的な思い入れがあるからなのねん。

ギターは当然 Buddy Guy と Phil Guy。サックスはアルトが Jim Conley でテナーが A. C. Reed。Ernest Johnson のベースに Roosevelt Shaw のドラム、これに Junior Wells も加えたパックは、お察しのとおり、ただレコーディングのためにおフランスまで行ったワケじゃーもちろんなく、Paris 公演の「ついで」だったんでしょね。
そのときの録音は 1975 年になって BLUE STAR から Memphis Slim & Buddy Guy / SOUTHSIDE REUNION BRCBS 80 601(日本盤は BLUE STAR / KING GXF-17。ワタシの持ってるのがこれ。もちろんアナログの 30cm LP でございます)としてリリースされております。
ま、このアルバムにはハープシコードでブーギを弾いちゃう、ってえアヴァンギャルドな(?)試みも入れられてたりして、そこらなんとも言い難いものもあるんですが⋯

さて、ハナシはいきなり昔に戻りまして、 1944 年まで Big Bill Broonzy との共演を続けていた、ってとこまででしたね?
そして第二次世界大戦が終結した後、彼は Hy-Tone Records に 8 曲を録音していますが、それらは後に King からリリースされています。
1947 年( alt.1949 年)には自らのバンド the House Rockers を結成し、Lee Egalnick のレーベル Miracle Records に Lend Me Your Love と Rockin' the House の録音を開始しました。
翌 1948 年には Nobody Loves Me を吹き込んでいますが、この曲こそ、Lowell Fulson から B. B. King へと受け渡されていったあの名曲 Everyday I Have the Blues であることは、みなさまもご存知のことと思います。
他にも Messin' Around ( with the Blues ) など彼の手になる曲は多く、それゆえに彼は「ソングライター」としてのプレゼンスも持ち併わせたユニークな存在として「光り輝く」ことになるワケで。
ただ、レコード会社はずいぶん渡り歩いています。 miracle から Peacock→ Premium→ Chess→ Mercury→ United・・・すんごいですねえ。
あ、これって 1952 年から 1954 年までの僅か 2 年間の変遷だったらしいんですが、この時期、彼は Matt Murphy という得難いギタリストを「発見」し、およそ 1950 年代を一緒に過ごしております。
その Matt Murphy を伴って Vee-Jay Records に少しの期間、腰を落ちつけていますが、1960 年代に入り、ヨーロッパでの公演を経験したことが、彼の行く末を大きく変えることとなりました。
黒人であることをもって為される不当な差別から解放されたヨーロッパでのツアーは、彼に深い感銘を与えたらしく、結局1961 年( alt.1962 & 1963 年)以降、彼は Paris に定住してしまいます。
そしてヨーロッパでの彼は演奏ツアーに、また今回の SOUTHSIDE REUNION のように「わざわざ」アメリカから録音しに(ツアーのついでかもしんないけど)来てくれる仲間もいて、充分にそのメリット(?)を享受したもののようです。

1988年 2 月24日、腎臓の疾患により死亡しました。

ところでこのナンバーは、上の本文でも触れておりますが、Cavern Blues Band でも演ってたことがあります。

この ♪ Good Time Charlie, Good Time Charlie Brown ってとこがなんでか好きだったんですよ。あ、歌詞が、ね。
語呂がイイ!ってただそれだけで取り上げた曲でしたよ。
まあ、ワタクシの選ぶレパートリィなんて「そんなん」ばっかし!まことに「不純」を絵に描いたよな行きかたでございますね。
ま、それに似てるのが Jelly Jelly Jelly かな⋯ホントいいかげんなんすから!

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