Episodes ?

Piano Red


2004-09-11 SAT.


さて、マジメな紹介(え!あれが?⋯なんてツッコミは無視させていただくとして)では書くのはど〜かな⋯っちゅう、まあ確かにありそうだけどさあ、ちゅう「ホンマかいな?」てな辺りのことがいささか気になってるもんだから、こうやって「別項」みたくしてまとめ(?)ちゃうことにいたしましょ⋯
このまま見送ってしまうのも「もったいない(?)」よな気がするし。

まず最初は、彼の肌の色にまつわること、になるかな。
彼と兄の Speckled Red は、いわゆる遺伝的な原因に拠ると思われる色素異常で、白い皮膚と赤い色の頭髪を持って生まれて来てるのですが、その二人以外の他の兄弟姉妹のなかにも同じ遺伝的形質を持ったのがいたのかどうかについては、様々な資料でも、そのことについて触れているものはありませんでした。
その赤い頭髪から「〜 Red 」という芸名(?)の由来になってるワケでしょ。
そのような見かけの違いってものが普通の黒人とはかなり違っていますから、それによるプラスもマイナスもあったらしいですね⋯

見た所、肌の色だけでは「白人?」とも思われる部分があって、だからこそ裕福な白人家庭のホームパーティやイヴェントにも招かれることが多かったこと、さらには排他的な傾向が強かったカントリー系の白人ミュージシャンのためのスポットなどにも抵抗なく受け入れられていた、とゆう Murray Silver Jr. と Isac Abbott による分析も存在しています。
もちろん「それ」をすべて見かけの肌の色で説明するのは安易すぎる、とは思いますけどね。

彼自身は生涯を通じて、酒は吞まなかったのですが、あるとき、家に向かって歩いていると、通りかかった雜貨店(ま、カントリー・ストアってのをどう訳すか「?」だったんで、こうしておきましたが、「正確な」情報をお持ちの方はご一報くださいませ。あ、「〜だと思う」じゃなく、ちゃんとした情報に限定でね)で数人の白人たちが酒を吞んでいたのだそうです。
その中の一人が、「おい、見ろよニガーが来るぜ」。
すると別なヤツが、「白い二ガーだぜ」。
すると最初のヤツが、「ウィック、違えねえ。どれ、こいつも他の(黒い)ヤツと同じよに踊れるんだろな、おい、踊って見せろや!」と命令されたそうです。
Piano Red は、「私は踊れないし、家に帰るとこだ」と答えて立ち去ろうとしたら、そいつはいきなり38 口経を抜いて、帰ろうとする足元に向けて撃ち始めました。
「踊れ!」ってね。
『私はそれまでダンスなんてしたこともないし、どうするのかも判らなかったけど、ともかくそれらしいことをするしか無かった。あれをダンスと言えるかどうかはともかく、そのおかげでチップを 2 ドル11セント、手にすることになったのさ。』
なのだそうでこざいます。
ま、当時の白人なんてのはみんなこんなもんだったんでしょかね?
黑人は白人に言いつけられた事を、スナオにやるのが当たり前で、言うこときかないヤツは銃で撃たれても当然っちゅう⋯
でも、最後にゃチップを稼いだ、ってオチは実話でしょか?

ま、案外ありそなことだし、これをウソだ、なんて決めつけるほどの背景も実惑できてはいないのですが、ワタクシ個人の心象としては、ハッピー・エンド好きなアメリカの国民性、っちゅうバイアス がかかってんじゃねえか?って気がしてますが。

二つ目のエピソードは、そのよ一なシリアスなとこから離れて、ま、別なイミでアプナい(?)部類のおハナシかも。
1961 年に Okeh から Dr. Feelgood and the Interns としてレコードが出たのですが、この名前はケッコウ印象的だったようです。
彼らが Toledo Club という店に出演していた時のこと、ステージとステージの間の「休憩」に入ろうとしたとたん、客席でトツゼンー人のご婦人が立ち上がり、その場にいたお客さんたちに向かって いきなりスピーチをし始めたそうです。

みなさん聞いてください!
いま、私がこうして行きていられるのは、このドクター・フィールグッドのおかげなのです!
実は私は医者から岩(がん)の宣告をされました。
絶望しかけた私に、娘は WAOK の the Doctor Feelgood Show を聴いてココロの支えにしなさい、と言ってくれたのです。
それでその番組を聴くようになりました。
そこでドクター・フィールグッドが言っていたのです。「ガンを治しますから、雑念を払って、この音楽に集中しなさい、そうしてガンの事を忘れるのです」と!
私は言われたとおり、音楽に集中し、そして「このガンが消えますように」と神にも祈りました。
そうしたら、なんと三日後にもう一度医者をたずねたところ、こう言われたのです。
「ガンの兆候が全部消えていますよ!いや、ドクター・フィールグッドのおかげと言われてもねえ、とりあえず神様に感謝しなさい」って。

これを聞いた Dr. Feelgood こと Piano Red は、それ以来、番組で「今日のは卒中に効きます!高血圧は明日ね」なんてことを言うようになったそうで⋯

いえいえ、ワタクシ、それについてはなんにも申しません。
仕込みやがったな?な〜んて思ってませんてば! 実際にいそうでしょ?そんな信心深い(ん?迷信深い?のほうが当たってるかも⋯)オバハン。
でもまあ、こんなひとが客席にいたらちょとコワいかも。

とまあ、まったくなんの役にも立ちそうもないエピソード(?)でございましたが、ワタクシがいつも言っておりますように「だって本人がそう言ってるんだから」っての、ことブルース界では「それが真実である、とは限らないのでございますですよ。
なんてことゆうのは Screamin’ Jay Hawkins に汚染されてるから、だったりしてね。

本人がいっちゃんアヤしいんだから!

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