A Real Mother For Ya

Johnny Guitar Watson


2004-09-22 WED.


なにやら不穏な(?)オープニングに続いて、Funk と言えば Funk なんだけど、ウォーキン・ペースのヨユーかました(?)ステディなリフがゆっくりと刻んで行きます。
実はこの曲がタイトル・チューンとなっているアルバム A Real Mother For Ya( Collectables 1977 )は、全編がこの Lazy Funk(?)で統一されてるんですねえ。

曲によっちゃトーキング・モジュレーター使ったり、はたまたギターに合わせてスキャット入れてみたり、と目先は変えてるんだけど、基本はこのペースでございます。

ま、その変化の無さ、は非ファンにしてみたら、一本調子でつまらん!となるのかもしれませんが、ここらのスタンスが好きなワタクシとしちゃ、そこがいいのよね〜(?)。

相変わらずのペナペナの、でもミョーな鋭さのある Johnny Guitar Watson のギターがもう「期待通り」!
そしてリキまない気楽なヴォーカルは、気怠いテンションのまま、マイ・ペースで流れて行きます。
ブラス・セクション( Knud Jensen - sax、Walt Fowler - tp、Tommy Roberson - tb )とドラムの Emery Thomas 以外は、Fender Rhodes、Synthesizer、Bass も Organ も自分で弾いている Johnny Guitar Watson。

ま、それだから、全編、作り易いこのペースになってるのかもしれないんですが、途中のギター・ソロになると、急にブルースっぽくなるとこがまたなんとも言えませ〜ん!

⋯と、本日のブルース(?)はアッサリ終わっちゃいましたが、このヒトのブルースをとやかく言う層ってのがケッコウいるみたいですね。
ワタシなんかは面白〜い!ゆうてヨロコんでるのですが、なかには「こんなんブルースじゃねえっ!」ってなファンダメンタリストってのもおるんですわ。

ブルースってのは「こんな」じゃなきゃいかん!てなスタンダードをお持ちなんでしょうけど、それってそのヒトだけのスタンダードでしょ?
ワタクシみたく「みなさんが崇拝するビッグ・ネーム」にはココロ動かされないニンゲンだって、そのひとなりに「ブルースが好き」なんだよね。それが自分のと違う、ってのはみんなそれぞれの個性ってもんがあるんだから「あったりまえ」。

何度も書いてますが、その「違っててあたりまえ」ってことを理解できないニンゲンってのもいるんですねえ。
ワシが認めんものはブルースじゃない!ってね。
それ自体はそいつの自由だから好きにしたら?なんですが、ウヌボレが強すぎて、ワシくらいになると他人に意見できる!なんて思い上がっちゃうオッサンやらジジイが出て来るんだよな〜。
誤りは正さなきゃならん!なんて鼻息荒くなってっけど、それって「自分以外のニンゲンの個性は必ず歪んでいる」と決めつけてるってことだよ。

80 年代のロックのクリシェを活かしたネオ・ブルースってのに反発するアナクロなマニアってのからしたら、Johnny Guitar Watson の「ファンク臭」のするサウンドにも抵抗すんだろうねえ。
そうゆう「なんでもかんでもアップ・トゥ・デートされたテイスト」は否定しまくることが「時代のなかで生き延びるブルースの芽」を潰し、結果としちゃブルースってのは「過去の音楽だ」ってことに「閉じ込め」ちゃってんじゃないの?

そうゆうファンダメンタリストたちが「崇め奉る」ブルースにしたって「それ以前の」オールドスクールからは敵視されたのかねえ。
エレキだあ?ンなもん使うのはブルースじゃねえっ!なんちて⋯

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