Shake Your Moneymaker

Elmore James


2004-09-23 THU.


あのダウンタウン・ブギウギ・バンドの「スモーキング・ブギ」がヒットしたころだったら、日本人の大半は、この曲を聴かされたら、「あっ!スモーキング・ブギだ!」と言ったことでございましょう。

その特徴的なイントロから、いわゆる中抜き三連っつーより、タンジュンな 2/4に聞こえないこともないシンプルなビートに Shake your moneymaker!という歌詞が耳に残る、とってもキャッチー(?)な「名曲」でございます。
それだけに、他のブルースマンのもケッコーございまして、ワタクシとしちゃあ、Hound Dog Taylor のラフさもいいし、Magic Sam のスっとぼけた味も捨て難いところですねえ。ま、そっちはRoll Your Monetmaker となっておりますけどねん(しかもヴォーカルは彼じゃないし⋯)。

セッションでは、仕掛けのある曲を、前もって「おさらい」しとくか、でなきゃ「やったことある」ってえメンバーで固めればナンとかなる、ってのがフツーなんですが、おそらくあの「スモーキング・ブギ」のおかげでしょうか、この曲はイントロのブレイクだけで業務連絡(?)無しで「ちゃんと決まる」部類の曲なんですねえ。

他にも同じよな感じで Hoochie Coochie Man ってのも、黙ってても大体はブレイクが決まるようです。ま、そのリフには多少の「地域差(か?)」はあっても、ね。

で、この Shake Your Moneymaker ですが、「 A 」好き(あ、演奏する「キー」の話ね)のワタクシでも、これだけは「 E( E オープンでね)」でやっております( Elmore は D オープン・・・だと思った)。なんでか、っちゅうと、やはり自分でやるときゃ Hound Dog Taylor 寄り(?)なもんで、そーなると、やはり 6 弦開放の豪快なエネルギー感が「必要」なんですわ。
6 弦 5フレットでは、あの「重量感(ゴリ押し感、とも言う?)」が出せません。

昨年 8 月 3 日の Oscar Woods のとこでも書きましたが、E-A-E-A-C#-E( 6弦→1弦)のオープン A にする「スパニッシュ・チューニング」なら A でも出来そうでしょ?ところがねえ、 スパニッシュ・チューニングってヤツ、6 弦と 1 弦、つまりアップだろうがダウンだろうが、ストロークで出す和音の最初の音と最後の音が主音じゃなく、五度の音になっちまうんですよ。
カントリー・ブルースにはいいんでしょが、エレクトリック・ブルースではそりゃ致命的・・・あ、ワタシの場合ね。

きっと世の中にゃ、「うんにゃ!そんなこたぁ無い!ワシゃあオープン G でいてこましたるで!」などと豪語あそばされる方もおるやもしれませんねえ。
ま、そゆ方には、ほほー、それは良ござんした、くらいっきゃ言うことないんですが。
あ、キースが 6 弦ハズしてるのって、それがあるからでしょ?

てなワケで、やはり 6 弦と 1 弦が主音になる「 Vestapol( E-B-E-G#-B-E または D-A-D-F#-A-D )」チューニングじゃないと、っちゅうお話でございました。
モチロン Hound Dog Taylor も「 Vestapol 」チューニングでございます。

ところで本日、夕刻が近づくにつれて空の色合いがそれはそれはドラマチックに変化し、こりゃどっかひらけたとこで「ちゃんと」撮影したい!ちゅうことで急いで弘前市の市街から西に「ちょっと」外れたとこにある「リンゴ公園」に急ぎましたよ。

そしたらまあ、想像したとおり壮大な夕焼けが展開してるじゃありませんか!
まあ、出先からの帰りに急に来たものでデジカメじゃなく、常に持ち歩いてるソニーの携帯の内臓カメラでの撮影ですが、それでも無いよりはマシ!
細かい分解能やら解像力どうこう、っちゅうより、この色彩の演出(?)さえ記録できたらイイっちゅう感じでしたね。



なんたって西方には白神山地があるせいで、海辺の町より日没が早く、またその夕焼けの有終の美も見られない弘前では、ごくたまに今日みたいな奇跡が起きます。
ちょうど外出中に気がついてよかったです⋯

permalink No.884

Search Form