Talkin' by the Guitar

2002-07-12
ここんとこ、また新しい bbs に行ってみたりしてたんですが、ホント同じロック・ギタリストっていっても、メチャメチャ幅がありますね。
やたらビッグ・ネームばかり聴いてるらしいヒトから、数は少ないけど、すげえニッチなトコ聴いてるヒトまで。

それにビッグ・ネームって言ったって、ジミ・ヘンドリックスからリッチー・ブラックモアみたいのまでイロイロですからねえ。
年代的なファクターもあるみたいで、ジェフ・ベック、ジミー・ペイジ、エリック・クラプトンって「いわゆる」三大ギタリストと来るとああ、あの年代だな、って判るし、ステイーヴ・ヴァイってのもそれなりに想像がつきます。
え?わたし?そうねえ、ロックでならヨーマ・コウコネン、エリオット・ランドール、エイモス・ギャレット、マイケル・ティミンズ、アベ・フトシってとこでしょうか。ま、「知る人ぞ知る」ビッグ・ネームと言ってよろしいのではないかと。

ブルースでなら、クラレンス・ゲイトマウス・ブラウン、フランキー・リー・シムス、アルバート・コリンズのテキサス系ギタリストがベストで、エルモア・ジェイムス、ハウンド・ドッグ・テイラー、フレディー・ルーレット、ホップ・ウィルソンなどのスライド系が次に好きですね。

で、別格なのがバディ・ガイ。彼はもちろん分類上は「ブルース界」のヒトですが、でも彼のギターって「いい意味で」ロックでもある、と思うんですよ。「でもある」どころか、ライヴ見る限りリッパなロックですからね。
ま、それだけに「ブルース」を狭く捉えるヒトたちからは低く評価されがちですよね。
だいたいの「ブルース・ガイド」じゃ、バディ・ガイの代表作ってことで、CHESSの I was walkin' through the woods がよく選ばれてますが、冗談じゃない!あんなのが彼のベストだと?アホかっ!
それってアタマの堅いブルース・マニアが、ま、これなら認めてやっていいよ、って尊大に決めつけてるんだろ。
逆にバディ・ガイのアルバムとして、これを選ぶ評論家っての、ああ、このヒトはバディ・ガイがあまり好きじゃないんだろうな、って思いますね。
たぶんホントにバディ・ガイのファンだったら、あんなクソ面白くないアルバム、選ばないぞ。。

古い時期のバディ・ガイなら、せめて VANGUARDS を推さなきゃあ。
ま、こんなハナシになるってのもバディ・ガイならでは、でしょね。たしかにブルースマンでありながら、多くのロックのファンたちにも支持されて、結局ロックからブルースに入ってくる人たちをかなり生みだしてると思いますよ。何度もライヴを見て、その客層を見ての実感です。
ま、私自身が最初に見たブルースマン、と言ってもいい(実際には前座?のジョニー・シャインズですが、バンド・スタイルじゃない「弾き語り」には冷淡だったので、なんの感慨も湧かず、記憶からも、さっさと消去してしまったので)存在ですから、それだけ思いいれもあるのですが。

こんな言い方は失礼だとは思うけど、いまどき、B.B.King 聴いて「ブルースに来る」ヒトなんて想像できません。
やはり、外からブルースに連れ込んでくるナンバー・ワンはバディ・ガイでしょ。

彼のギターはロックのファンたちにとっても魅力があるからなんですよね。
B.B.King じゃ、せいぜいフュージョン系のヒネたギタリストたちがパクるソースとして聴く程度じゃない?
もちろん、バディ・ガイや S.R.V、なんかからブルースに目覚め、どっぷり漬かり始めた人たちにとっては、B.B.も意味あるのでしょうが。
そんな境界線上の偉大なミュージシャンとしてバディ・ガイは尊敬しています。
自分でもセッションの時など、まだロックから足を踏み出していないギタリストたちに訴えるため、うんとロック寄りの弾き方をするようにしています。
ある程度、彼等の言語でも語りかけないと、耳をそばだたせることも出来ませんからね。
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