Rock My Blues Away Clarence "Gatemouth" Brown 2004-10-13 WED. | 1949 年から 1961 年までの Peacock 時代の録音の中から、1956 年 7 月 3 日、Texas 州 Houston で録音された Rock My Blues Away でございます。 Peacock 1653 として Gate's Salty Blues とカップリングで発売され、他にも Okie Dokie Stomp や She Walks Right In などと一緒に、イギリスのコレクターズ・レーベル(?) Red Lightnin' のアルバム、San Antonio Ballbuster RL-0010 に収録され(ちまっ)たナンバーでございますが、Gatemouth ファンでしたらとーぜんご存知のように 1999 年 Verve から発売された American Music, Texas Style にも収録されとりますよね。 そちらも、女性ヴォーカル(デュエットしてるのは Kaye Dorian )との「掛け合い」が楽しい、なかなかいいテイクなんですが、自分でやるぶんにゃ、そのようなプレゼンスある声質でかつノリのいい、しかもこうゆう曲のヴェクトルまでも理解してくれる女性ヴォーカルが「おらんがな!」ってのがネックなのでございますよ。 つ〜か、そんな条件なんぞ無視したとしても「そもそも」こんな曲にヴォーカルで掛け合いしてくれそなかたなどおりゃせんがな⋯ はい、そんなワケで、やはりこのオリジナルのスタイルになるワケでして⋯ でも、ギターに関しちゃあ、新しいほーがやはりいいですねえ。 音がクリアーで伸び具合がいいし、それに続くフィドルのソロもなんだか楽しそう。 一方、このオリジナルでは全体にもうちょいエネルギッシュで畳みかけるよなヴォーカルでトバしてます。ギターは途中「メリーさんのヒツジ」で遊びかけるものの「正道」に立ち帰りますが、いっそのこと、そのまま「メリーさんのヒツジ」でもっと遊んでくれてもいいのになあ、ってのはムリな要求っつーもの。 ただ、最後のみんなで歌うとこがより引き立ってていいですよねえ。 Red Lightnin' のライナーによると、Henry Boozier のトランペット、Pluma Davis のトロンボーン、Bill Harvey のテナー、Allen Clark のバリトン・サックス、ピアノは Carl Owens、ギターに Nat Douglas、ベースは Carl Lott、そして Emile Russell のドラム、となっています。 一方の(?)Verve POCP-7400、American Music, Texas Style、に収録されてるほうの Rock My Blues Away は、っちゅうと、さすがにワシゃブルースマンじゃない!公言しているだけあって、「Blues」じゃなく「American Music」がテーマ(?)なんですね。 ここでは Eric Demmar を始め Ray Moore、Wessel Anderson っちゅう三人のアルト、Tony Dagradi と Eric Taub の二人のテナー、Tony Frigo のバリトンっちゅうサックス陣に Peter McEachern、John Touchy、Steve Suter に Jerry Verges という豪華四本立てのトロンボーン、そしてトランペットには Nicholas Payton、Barney Floyd、Bobby Campo の三人をおごり、例によってブ厚いブラスをふんだんに使って、でも、それも吹かせっぱなしじゃなく、そこらのメリハリはウマいですねえ。(と言っても、それはもっぱらアレンジャーでもある Wardell Quezergue の功績っちゅう気がしますが) そんな中でも禁欲的(?)にステディなベースは Harold Floyd。このベース、けっこう「好み」です。 なんだか好き勝手に叩いているみたいで、意外とルースなとこもあるけど、シメるとこはシメてるドラムスは David Peters。 そしてこの曲ではさほど活躍するとこは無いけど手堅く背後に音を散らしてるピアノ(デジタル音源くさい・・・ )は Joe Krown。 さて、Gatemouth とカウンターをとるように女性ヴォーカルが追っかけてきますが Kaye Dorian ちゅうかたですね。なかなかイタズラっぽいヴォーカルでイイ感じ!⋯ですが、この女性、検索すると顔写真も出てくるし、歌ってる声も聴けるんですが、ニュー・オーリンズ在住のジャズ・シンガーらしい、ってのは判ったんですが、それ以上の「何年何月、どこそこで生まれ⋯」てな来歴がさっぱ判りませんねん。 確かに Rock My Blues Away での歌いっぷりからプロのシンガーじゃなかろっか?思いましたが、ウィキメディアにも収録されてるくらいなんで、ホントにシンガーなのはマチガイないようでございます。 American Music Texas Style Kaye Dorian vocals Wardell Quezergue conductor, arranger Harold Floyd bass, composer Joe Krown keyboards, composer David Peters drums, composer Eric Demmer alto saxophone, composer Ray Moore / Wessell "Warmdaddy" Anderson alto saxophone Tony Dagradi tenor saxophone Eric Traub tenor saxophone Tony Frigo baritone saxophone Peter McEachern / John Touchy / Steve Suter / Jerry Verges trombone Nicholas Payton / Barney Floyd / Bobby Campo trumpet |
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No.904