Tokyo Taco Blues

Tetsu


2004-11-02 TUE.


10月16日に人形町のお蕎麦屋さん翁庵で行われた「第四回 人形町 翁庵寄席」、てつ&つくしの『演芸びっくり箱』の音が Utam さんから送られてまいりました。

翁庵さんでは以前からお店の中で落語の会を開いたり、昨年11月には、ライトニン大内(大分弁でブルースを歌うひと、コージ大内とも言うみたいです)で突然ブルースのライヴをやったり(あ、噺家の五街道喜助とのジョイントですけどね)、と面白い活動をされておるのですが、今回もまた席亭のケイジさんが今年 5 月に行われた『吉祥寺音楽祭』まで、出向いて「てつさん」の活躍ぶりを確かめて、次はライヴハウスで聴くぞ!と決意された(?)あたりから始まり、ついには、じゃ、いっそ翁庵寄席で!という素晴らしい企画として昇華したもののようでございます。

そして去る10月16日、この企ては実現し、ウクレレも出来る川柳つくしさんの噺とウクレレ漫談と組ませて「第四回 人形町 翁庵寄席」が行われたのでした。

と言っても、当日のワタクシは東京まで行くヒマは無かったので、その時の模様をアップされておられるケイジさんの「客席放浪記」を参考にして書いております。
Utam さんから送っていただいた音で聴く限り、もう、本当に楽しそうです。
お客さんも本人も。

コリコリのリクツで武装して「XXXは XXXXでねばならん!」なんておカタいこと言うヒトにはどうだか判りませんが、出されたものをスナオに受けとめられるひとには、こんなに楽しいステージは絶対に「得した気分」だったのではないでしょうか。

さて、肝腎の「東京タコ・ブルース」は軽快なシャッフルに乗せて都区内の地名を織り込んだダジャレでつないでいく「くすぐり」の効いたナンバーなんですが、涼やか(?)なアコースティック・ギターと底鳴りのするウッド・ベースのコンビネーションが思いの他「ゴージャス」な音世界を作り出し、そこにてつさんのセリフまわしのような歌がのびのびと飛び交って、いや、ホント、これが終ってから蕎麦が出るからいいものの、これ、食べてる時だったら蕎麦、噴き出しちゃいますよ。

マイク無しで充分に声が届く店内で、ホント目の前でこんなの見てたら腹がよじれちゃいそうですね。
もちろん、その東京タコ・ブルース以外のナンバーもなかなかのものです。
こうやって音だけを聴いていても充分に面白いんですから、当日、翁庵においでになったお客さんはもっと楽しめたことでしょう。

いやホント、寿家にしても翁庵にしても、気楽に行けるとこにあったらいいんだけどなあ。
え?オマエがもっと近いとこに住め? ごもっとも!

ホント、なんの係累もなければそうしたいとこですが、なかなかそうはいかないのが人生でございますねえ

なんでくだらないこと、って面白いんでしょね?
もっちろん、くだらなくない「ちゃんとした」ことでも面白いことってのはイッパイありますけど、くだらないけど面白いってヤツ、かなり強力だよね。

もしかすると「くだらないから余計に」面白くなるのだ、てな部分があるのかもしれないな。
ただ、自分でも判っててやってますけど、それはいささか「幼稚な」部分に紐付けられるんじゃないのかなっちゅう気もしないのではないのですが、いや、あえてそのナンセンスなとこも楽しめる「柔軟さ(軽薄さ?)」を保っていたいような気がするのでございますよ。

なんですか世の中、やたらもったいぶった正論やら思想なんぞで裏打ちされた「ごリッパな」モロモロが雑魚どもを蹴散らすが如くハバを利かせとるようですが、議論して勝てるかどうか?を重視するあまり、真理から遠ざかろうが屁理屈だろが「言い負かせばいい」のだ、ちゅうスカタンを作り上げるんだよな。

揚げ足とるのはアタリマエ、その議題とは関係ない相手の人格やら体貌までをあげつらい押し切ってしまえば「勝ち」っちゅうトンマって実際にいるんですよ。情けないことに。

そうゆう他人との意見の相違を「勝負」と捉えるクズどもはもっちろん「自分の負け」なんて認めたくないワケで、だもんだから自分がなんかやらかしちゃっても・・・ね?

人間の手作業でファクトリィもののクオリティを凌駕する、なんてこと、なかなか出来るもんじゃありません。
出来る、と言ってるヒトがいたら、それは要求するスペックがうんと低いってことですよ。機械より人手、っての職人のカガミみたいですが、最近のウデのいい職人ってのは、機械を使って神ワザなみの作業をこなせるヒトをいいますからね。
機械は必要なとこじゃ使いましょ。

ハナシは変わるけど「手打ち蕎麦」が「機械打ちの蕎麦」よりウマいってのも、ある条件下では、ってことですからね。「旨い&マズイ」と「手打ち&機械打ち」の間には順列組み合わせ的相関しかありません。

なんか反ディジタル、反機械化、反コンピュータが知識人の証、みたいに思ってるヒトもいるよーですが、ま、ホントにそーだったらいーですね、とだけ言っておきましょ。

ホントに食べるものってのはカンタンじゃありません。まあ、そこそこマズくなければいっか?てなスタンダードでだって商売になってるとこだってあるし、料理評論家あたりがスバラシい!ゆってても「みなさんに支持されなきゃ」お店は傾いちゃう。

そうゆう味覚ってのはまず個人差が大きいんですよね。
そしてそれプラス、お店の雰囲気であるとか、他の客がどんなか?でさえ違って来ちゃう。たまたまその店に行った時にいた知らない客がトンデモなヤツだったりしたら、その客がダメなんだけど、つい「この店はダメだ」になっちゃうんでしょ?

そこら「運」みたいなもんですね。

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