Oh, pretty face・・・ : 2004-11-23 TUE.
さて、二枚目のアルバム、Dance to the Music( Epic 26371 )では、そのタイトル曲が全米チャートの 8 位に入り、一躍上昇機運に乗った Sly & the Family Stone でしたが、続いてリリースされた三枚目のアルバム、Life( Epic 26397 )は、後に Greatest Hits にも収録されることになる Fun、Life、M'Lady の三曲が収録されており、Plastic Jim なんてえ面白い曲も入っているのですが、そのセールスは「やや」期待ハズレだったようで、このアルバムから全米チャートのトップ・テンに入った曲は無かったハズです。

その収録曲は・・・
Dynamite / Chicken / Plastic Jim / Fun / Into My Own Thing / Harmony / Life / Love City / I'm an Animal / M'Lady / Jane Is a Groupee / Only One Way Out of This Mess(この最後の曲だけは、CD 化の際にボーナス・トラックとして追加されたような記憶が・・・)となっています。
全体的に彼らのサウンドはさらに「整理され」ツボを掴んできているよな気がしますが、それは逆に言えば、カオス=混沌の使い方がウマくなった、ということなのかもしれません。

最初のアルバム Whole New Things ( Epic 26324 )あたりでは、混沌がナマのまま、それこそコンセプトを不鮮明にさせるほど錯綜していたものが、このアルバムあたりから、しっかり「コントロールされた」、あるいは、「これはカオスを表す記号です」といった「象徴」としての「カオス」を自由に取り扱えるようになったのではないか?と思っています。
つまり、混沌にしても調和にしても、現実の「それ」が、作品上でのリアリティを必ずしも向上させるワケではない、ってことなんですよねー。
ま、見ようによっちゃウソ、あるいは誇張、演出なんてものが介在して、初めて作者の表現したかったものが伝わる「こともある」というディレンマ。そこをクリアして「作品化」のツボを掴んできたんじゃないか、と。

もちろん、それはワタクシ個人の印象で、ご使用者のみなさまが等しく感じられるものではありません⋯ってそりゃ通販のアヤしいセリフでしたね。がははは

ところで、この 1968 年には上記のアルバムからのシングル・カット、Life / M'Lady( Epic 10353 )と、次のアルバムに収録されることになるナンバー、Everyday People / Sing A Simple Song ( Epic 10407 )の二枚のシングルがリリースされているんですが、その他にも、実はコレクターには知られているらしいヘンなシングルが存在するらしいんですね。
それは The French Fries という名義で、上の二枚より先に出されたシングル、Dance A La Musique / Small Fries ( Epic 10313 )です。
曲名から「お気付き」になられた方もおられるでしょうが、A サイドは Dance to the Music のおフランス語ヴァージョンでございます。って、実際に聴いたことはないんですけどね。
ま、ちょっとは聴いてみたい、っつー気もしますけど、たぶん超レアなんじゃないでしょか。

ところで昨日の日記で、Martin Luther King Jr. が暗殺されたことに関し、少し触れましたが、その翌週には時の大統領 Lyndon B. Johnson が署名して、住居の賃貸および売買に関する差別の禁止を定めた法案が成立しています。
そのようにして、結局人権法案が次々と「曲がりなりにも」成立し、白人優越論者を「失望させ」てしまったがために、逆に黒人に対する迫害行動を「非公然化」させ、さらにはテロリズムにまで走らせることになってしまった、ということが言えるかもしれません。
その誕生日の前後ということで、毎年 1 月の第 3 月曜を国民の休日として Martin Luther King Day が制定されたのは 1986 年で、この休日は全米の 50 の州で採用されています。
そして、以前に触れたように、James Merdith はこの法案に「反対した」ということをお忘れなく。人間は時とともに変わっていくのねん。それも「より良い方向へ」とは限らないのだ。

ところで 1968 年にリリースされた二枚目のシングル、Everyday People / Sing A Simple Song ( Epic 10407 )ですが、この Aサイドの Everyday People が彼らにとっての初の全米チャート「ナンバー 1 」の大ヒットとなりました。

あ、すっかり忘れてましたが、Sylvester Stewart には弟の Freddie の他に、姉( Loretta、その後結婚して姓は Saffold に変わっています)、二人の妹がいるんですが(そのうち年上の Rosemary、愛称 Rosie はみなさまご存知のとおり Family Stone の正式メンバー)末っ子の Vaetta Lazell Stewart は、1960 年代の中頃に実は大病を患って一度、死にかけており、そのときの臨死経験からか、とても信心深くなったと言われています。
そして奇跡的に快復してからは Sly & the Family Stone のバッキング・ヴォーカルとしてレコーディングとツアーに参加している、となっているのですが、残念ながら、どのアルバムでも彼女の名前がクレジットされておらず、はたして、どれに参加し、どれに参加していないのか、またアルバムを通して参加しているのか、あるいは曲によって参加しているのか?も、いまのところ判明しておりません。

ただし Family Stone のライヴでバッキング・ヴォーカルとして参加したのは(年次不明ながら) San Francisco の Lil' Bo Peeps、Boston の the Sugar Shack、そして Madison Square Garden の三ヶ所、という記載を発見いたしました。
さらに、その後に結成された女性三人によるヴォーカル・グループ、Little Sister(他の二人は Mary Rand と Elva Meiton )は Sly によって提供された曲を吹き込み(ただし、すべてがそうなのかどうかは判りません。他の作品もあったかもしれません)、1970 年には Sly 自身のレーベル、Stone Flower label からリリースされた You're the One は同年前半に R&B チャートの 4 位にまで上がりました。

さらに、その後、Family Stone のメンバーだった Cynthia Robinson と新しいバンドも作っています。
Rosie の娘の Lisa をメイン・ヴォーカルに、他には同じくヴォーカルに Skyler Jett、キーボードに Tony Yates、その兄 or 弟の Pete Yates のベース、ドラムには Brian Collier、Vince Lars と Moses Tyson のサックス、という構成で、Funk Family という名前で活動しました。
そして Vaetta は、最近では California 州 Vallejo の Evagelist Temple Fellowship Center の聖歌隊の監督者となっています。

BLUES AFTER DARK は 2002 年 4 月 5 日の開設以来、933 日目の本日早朝、カウンタが「 60,000 」を刻みました。
記念すべきこのカウントをゲットされたのは、1/3 Mini Guitar の名工、水のさんでございます。ちょうど先だってワタクシが氏のホームページの「 10,000 」をゲットしたばかり!
まさにお互いに「 0 」が四つ並ぶビッグ・ナンバーをゲットしあっているんですねえ。

少し前から 60,000 が近付いているのは判っていたんですが、このところの「バクレツな」カウンターの回り方からして、路傍の石の如く「無視」されちまうだろうなあ、と敢えてみなさまにアテンションをいたしておりませんでした。
今朝チェックしたら、案の定、もう過ぎてるのに bbs には誰も申告してくれてないんで、ああ、やっぱり、と思ってたら⋯なんと、水のさんがゲットしててくださったんですねえ。
いつものことながら、知り合いがゲットしてくれるととても嬉しいです!
さ~て、なに送ろっかなー?水のさんて呑んべえ?

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