It hurts too much to write about Sly⋯ : 2004-11-29 MON.
1974 年に発表された Small Talk を、その前作、湿っぽくゲンキが無い Fresh へのフォローだ、としてるサイトがありましたが、それはある意味、当たっているかもしれません。
皮肉っぽく、ハスに構えた歌い方ばかりが印象に残った前作に比べれば、それまでとは違う質のものではあるけれど「光」も取り戻しているように思えます。しかし、それによってふたたび初期の作品に見られた「輝きを放つ」ようになったか?と言うと、それは「違う」。

このアルバムのジャケットで Sly が抱いている愛児、そして横に寄りそう妻の Kathleen Silva( Madison Square Gardenの 21,000人!の招待客の前で挙式!ただし、この幸福もさほど長くは続かず、その後、彼は一層、薬物への依存を強めていった、と言われています)⋯これがそのまま、このアルバムの「すべて」とまでは言わないまでも「ほとんど」を表しています。
彼の視線はよりパーソナルな、まさにファミリー・サイズへと移行し、と同時に音的にもストリングスを使うなど、より角の取れた方向へシフトしています。
There's a Riot Goin' On でそれまでの「ロック」ワールドから一歩踏み出し、Fresh では「ロック」から重心を外し、この Small Talk では完全に足を抜いてしまった Sly ⋯
んなワケで、Larry Graham が「いなくても」いちおー付きあってきたワタクシでしたが、この作品を最後にアルバムを自分で買うことをしなくなりました。
したがってこれ以降の作品は、誰かが持ってきてくれたときに聴いた程度ですから(それも 30 年近くも前に⋯)、とてもその内容を云々できるほどの印象も残っておりません(と言うか、印象に残ってるくらい「いい曲」があったら買わないハズが無い!⋯あ、いま思い出した!Heard Ya Missed Me だけは「買った」んでした。で、つまらなくて誰かにあげちゃったハズ)。

そんなワケなんで、以後の作品はデータだけを⋯って、そー言えば初期の作品、データに言及してませんでしたねえ。それじゃ Screamin' Jay Hawkins のレコーディング・データまで追っかけた記述と差があり過ぎ?
じゃ、それは明日まとめてドカ~ンと!

Small Talk Epic 32830 / 1974 年リリース
Small Talk / Say You Will / Mother Beautiful / Time for Livin' / Can't Strain My Brain / Loose Booty / Holdin' On / Wishful Thinkin' / Beter Thee Than Me / Livin' Whike I Livin' / This Is Love⋯
ここでのメンバーはどうも完全な記録が無いようで、Sly の他は、おそらく結婚して姓が変わったものと思われる Rose Banks ( Rosieいやさ Rosemaryだと思う)、Jerry Martini、Cynthia Robinson、Pat Rizzo(サックス奏者)、Sid Page(ヴァイオリン奏者)そしてロビン・トロワー(うう、懐かしい!)のドラムとして知られている Bill Lordan だったようですが、ベースが誰だったのか?は不明です。

High On You Epic 33835 / 1975 年11月 8 日リリース
I Got High On You / Crossword Puzzle / Yhat's Lovin' You / Who Do You Love? / Green Eyed Monster Girl / Organized / Le Lo Li / My World / So Good To Me / Greed⋯
このアルバムではやたらひとが多いんでカクゴしてちょ。
まずサックスが Jerry Martini と Dennis Marcellino、そして Cynthia Robinson、Freddie Stone は当然として、ヴォーカルに Dawn Silva( Cynthia Robinson の縁で登場。ツアーもともにしていますが後に George Clinton に接近し、P-Funk、Funkadelic、Parliament の各レコーディングにも関わる)と Rudy Love( Rudy Love & the Love Family のリーダー)、Cousin Gate(ってどうやら Gail Muldrow という当時弱冠 17 才!の女性ギタリストでスライドも弾けるんだって。他に Graham Central Station や Prince とも共演)、Bobby lyles のキーボード、ベースには Bobby Vega と Rusty Allen の二人、ドラムも Willy Sparks と Jimmy Strassburg に Michael Samuels というマルチ・キャスティングです。

Heard Ya Missed Me Epic 34348 / 1976 年12月18日リリース
Heard Ya Missed Me, Well I'm Back / What Was I Thinkin' In My Head / Nothing Less Than Happiness / Sexy Situation / Blessing In Disguise / Mother Is A Hippie / Let's Be Together / Thing / Family Again⋯
このアルバムではクレジットに Joe Baker の名がありますが、これはアレンジャーの Joseph Baker のようです。
他にも Dwight Hogan、Steve Schuster、John Farey、John Colla なんて名前もあるんですが(最後の二人はバンド仲間でもあるみたい)一体どんな連中なのかよー判りまへん。
他にも Dawn Weber、Virginia Ayers、Lady Bianca、Vicky Blackwell、Ed Bogas、Armano Peraza、Cousin Tiny、そしてお馴染み Vaetta、さらに「あの」 Peter Frampton も。

これが Epic での最後のアルバムとなりました。そしてワタシが最後に聴いた Sly の音でもありました。
ただし、彼自身は、変わって Warner Brothers からさらに二枚アルバムをリリースしています。そちらは聴いたことどころか、お目にかかったことさえ無いので、さらにコメントのしようがございません。
ま、一応データなぞ・・・

Back on the Right Track Warner Brothers 3303 / 1979 年11月 3 日リリース
Remember Who You Are / Back on the Right Track / If It's Not Addin' Up / The Same Thing( Makes You Cry) / Shine It On / It Takes All Kinds / Who's To Say / Sheer Energy⋯
クレジットによれば、Freddie Stewart、Rose Banks、Cynthia Robinson、Pat Rizzo、Mark Davis、Joseph Baker、Keni Burke、Walter Doening、Gary Herbig、Steve Madaio、Fred Smith、Lisa Banks(たぶん Rosie の娘でしょ)、Hamp Banks、Alvin Taylor、Ollie E. Brown の名前が記されています。

Ain't But the One Way Warner Brothers 23700-1 / 1983年 1 月 1 日( 1982 年という資料もあります、つーか、その方が多いんですが)リリース
L.O.V.I.N.U. / One Way / Ha Ha, Hee Hee / Hobo Ken / Who in the Funk Do You Think You Are / You Really Got Me / Sylvester / We Can Do It / High, Y'All
このアルバムはちょっとミュージシャンも不明です。

この最後の二枚のアルバムについちゃあ、まったくどんな音なのかも判りません。
ま、Heard Ya Missed Me で「だめだこりゃ」ってんで離れてしまったもんで、チェックもしていませんでしたが、奇跡でも起こって、すんばらしー出来になってたとしたら、いくらなんでも、なんらかの評判が聞こえてきたハズです。ま、そーゆうのが一切、無かった、ってえことは⋯

今日は気温が日中でも 3 度くらいで、時に小さな結晶ながら粉雪がちらつきました。
これをもちまして本年の冬の「初雪」と、「ワタクシが」認定いたしました。
もっとも、少し前にも、もっと刹那的にちらついたことがあったんですが、こんな情け無いのを「初雪」なんて言ったら雪も恥ずかしいだろう、と(?)無視してさしあげておったのでございますよ。

昨年は 11月22日でしたから一週間遅い、ってことになりそーです。
その調子で暖冬で終ってくれればいいんですが。

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