I Put A Spell on You

Screamin' Jay Hawkins


2004-12-10 FRI.


おいおい!モーロクしちゃったんじゃねえのか?それは昨日やっただろ!っちゅー怒涛のようなツッコミが押し寄せて来るのが目に見えるよーでございます。
ま、それもムリはございません。やっと手に入れた別ヴァージョンでヨロコんでたばっかりだろ!なんて言われそでございますが、実はですねえ、なんと、今回は「塔」で Screamin' Jay Hawkins の「手元に無い」アルバム二枚を発見したのでございますよん!
しかも、その二枚には、それまで存在は知っていたものの、巡りあうことが出来なかった、まったく別ヴァージョンの I Put a Spell on You が収録されてるのよね〜。

本日の I Put a Spell on You は、1979 年12月18日、そう!Keith Richards の「お誕生日」に、New York の Blue Rock Studio において、Polydor Records のために収録されたセッションなのでございますよ。

この日、同時に収録された Armpit No.6 (もともとは 1958 年に Philadelphia で Red Top Records に吹き込んだ曲で、1962 年 1月に Enrica Records のためのレコーディングでも再度吹き込んでいますがこのときのテイクは未発表のままになっています。)とのカップリングでイギリス EG Records / Polydor POSP 183 として、翌1980 年 2 月にリリースされたものなのでした。
それをリイシューした EDSEL の EDCD414( 1995 年 UK で発売)に長いこと出会えなかったのですが、今回、MACさんのライヴの前に覗きにいった「塔」でめでたくご対面を果たすことが出来たのでございます。やはり「ぶるうすまにあの巣」のライヴに来て良かった!

これでもう残すところは(って、まだ有るのかいっ!とアキレられそうですが)、1965 年に Laurie Records のために行ったレコーディング・セッションで収録された(ハズの)テイク(どのディスコグラフィーでも、これについてはリリースされたのかどうか未確認らしく、みんな「?」マーク付きの扱いになっています。裏表がどうゆー配分だったのか、他に Alligator Wine と Angel on Hell って曲も入ってたらしいんですが、となると 45rpm EP の 4 曲入りに準じるカタチで、一曲が長い、ってスタイルだったのかも?ですが、どうやらダレも確認できてないようなんで、なんとも言えません)と、1970 年、New York のクラブ(だと思う) Caf Who ってとこでライヴ・レコーディングをした Rated X ( Sting 8237/ CD )に収録されたもの、そして 1984 年 9 月の27と 28日に(おそらく) the Fuzztones(これは 1980 年に New York で結成され、1984 年には Bad News Travels Fast でデビューした Vox の五角形ギターで知られる、なんでんかんでもディストーションかけまくる the Fuzztones だと思うのですが確証ナシ)をバックに Midnight Records に「ライヴ・レコーディング」したヴァージョンが Midnight MIRLP-134、At Home with Screamin' Jay Hawkins in the Wee Wee Hours (アナログ・ディスク!)としてリリースされたアルバムに入っているハズなんですが、これもまったく「お目に掛かった」ことすらございません。
そして、なんかもひとつ、たしかヨーロッパでのライヴでも収録されたのがあったハズだけど⋯

てなワケで Rated X ( Sting 8237/ CD )はひょっとしたら出会うこともあるかな?っちゅーもんですが、あとはかなりゼツボー的でしょ。
ま、こんだけ集まっただけでもスゴい(っちゅーか「おバカ」?)のかも。
それはともかく、この Keith が参加したセッション、さすがはキース、サイド切るキレがいいですねえ(・・・ん?レフト、センター、ライトと三つ聞こえるなあ。多重?)。
でも、その始まりはイングランドの古城が稲妻に一瞬シルエットを浮かび上がらせ、遠い雷鳴に篠つくよな雨音を貫いて到達する鐘の音・・・その古城の門扉を全力で何者かが叩いているかのようなキックの音で始まる「おどろおどろしい」ムードは一転、キースが刻むサイドでまるで光がさしたようにモノの輪郭が明瞭になってゆく。
ミョーに「テンダーな」女性コーラスが柔らかい背景をつくるなか、低く徘徊するベースが足下の脅威を暗示し、錯綜するテクスチュアのあるギターはこれまた雷を呼ぶ⋯と、こー書くとスゴそーですが、やはりそこは Screamin' Jay Hawkins。
あまし「深刻」にゃならんのよねー。

さて、このレコーディングは Screamin' Jay Hawkins と Keith の他はメンバー不明、となっているのですが、時期的には、Keith が the New Barbarians を編成し、クリスマス・シングル Run Rudolph Run を出した後、ってことになります。
the New Barbarians ってのは Keith 以外にロン・ウッドのヴォーカル&ギター(あ、時にハープ&サックスも、だったらしい)、Ian McLagan のキーボード、Phil Chen のベース、Bobby Keys のサックス、Joseph Modeliste のドラム、っちゅー構成だったようですが、アメリカおよびカナダでのツアーでは、ベースが Stanley Clark(!)になっております。

で、時期的に、このメンツが揃ってこの I Put a Spell on You に参加してる、ってえことはないのか?っちゅーギモンも湧きますよね。そりゃ。
まったく Keith 以外のパースネルが不明、ってのが「ナン」でして、そこら契約レコード会社のほーでメンドーが起きるといけないから、ってんで「わざと」伏せてんじゃないか?っちゅう疑いを持っちゃうんですよねー。とすると「大物」かもしんない、なんちて。

前述の Run Rudolph Run と比較しますってえと、いっちゃん違うのはベースです。ルドルフでは「フツー」のベースが聴けるんですが、こちらですと、もっと、なんかファンキーな、しかも余裕たっぷりで、ときおり「かます」ベース弦のハンド・ヴィブラートの震えなんて、うう、これ「スペイン」でのベースでもこんなワザが⋯と連想してしまういけないワタシ。
「ルドルフ」のベースはフィル・チェンかもしんないけど、これはひょっとして⋯スタンリー・クラーク?う~ん、確証は無いけど、そう思って聴くと「そんな気」もしてきますねえ。

てなワケで、このバックがスタンリー・クラークこみの the New Barbarians であるかどうかについちゃあ、ま、ラーメン一杯くらいなら賭けてみてもいいかな?って感じだけど、極上サーロイン・ステーキのコース(デザートつき)を賭ける気にまではなれませんねえ。

HPを開設するときになんだかプロフィール登録ってのをしたんだ、ってことを、なにやらプロフィールについてのアンケートってのが送られてきて、よーやく思い出しましたよ。
で、久しぶりに見にいってみたら、なんかワケ判らんヘンな書き込みが三件入ってましたが、ぜ~んぜんキョーミも持てないインフォで、やはりこの手の「出会い系」みたいなサービスにはなんの期待も出来ませんね。
それより、キーワードを頼りに検索して面白いサイトを探すほーがよっぽどいい、っつうもんです。

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