Rock Me Mama Hogman Maxey 2004-12-24 FRI. | ついこないだ( 12月 8 日)Duckin' and Dodgin' を採り上げたばかりの Hogman Maxey ですが、世の中、不信心者も仏教徒もクリスマス(っちゅうよりはニホンだけの異常な盛り上がりのクリスマス・イヴ)に浮かれてるこんなときにこそ(?)、囚われの身で歌う Rock Me Mama を⋯っちゅう相変わらずのイケズっぷりでございますが、糠に釘、の類でございましょう。 ところでワタクシ、この曲に関しちゃあ、やはり Lightnin' Hopkins のがイチバン好きかな?で、次は Hound Dog Taylor ね。 みなさまが真っ先にアタマに思い浮かべるであろう B. B. のなんてワタクシのブルース領域中では確実に末席、いえ、ときどきそっからも締め出されたりしておりますですよ。 この Hogman Maxey のはちょっと系統がちゃうんだけど、ま、強いて言えば Lightnin'っぽい味わいも持っていますが、やはりそのギターが「12弦ギター」である、ってとっからくる独特な響きが(気のせいでしょが)なんとなく、独房の壁の冷たさを纏っているよに思えます。 収録されてるのは前回と同様、FUEL 2000 Records 302 061 161 2 / 20 to Life: Prison Blues。 とてもシンプルなギターのリフに乗せて、「気怠く」歌っていきますが、その声からは、さほど艶っぽい趣きは感じられません。 ま、どのくらいの刑期を喰らって収監されていたのかも判らないので、あまり確かなことは言えないのですが、しばらく Rock も Roll も縁が無い生活だったんでしょねえ。 「枯れてる」というのとはまたちょっと違うよな気がしますが、歌詞に即した演出みたいなものが殆ど感じられません。 CD に付随した、Harry Oster による英文のライナーの曲ごとの解説では、「オンナに飢えてる」みたいな見方が記されてますが、ワタシには、そんなギラギラした「欲望」よりは、むしろ、もう俺には、そんな日はもう二度と来ないかも?っつー「解脱」に近いよな「距離感」を感じるんですが・・・ ま、それは、この 12弦ギターのトーンにダマされてるだけなのかもしれませんけどね。 FUEL 2000 Records 302 061 161 2 / 20 to Life: Prison Blues はアメリカの民俗学者であり、かつその音楽の研究者でもあった Harry Oster* がアンゴラ( the Angola State Penitentiary in Louisiana. )に服役中の囚人によるブルースを 1959 年から録音し始めたものが Fuel 2000 によってアルバム化されて発売されたものです。 Harry Oster ー 1923-04-12、ポーランド系ユダヤ人のJacob と Sarah の第一子として生まれています。1955 年からは Louisiana State University で English department(英語学科)の教員となり、翌年 Louisiana Folklore Society の創設メンバーの一人となりました。その初期にあってはケイジャンや周辺の民族音楽の収集にととめていたようです。 1959 年にはアンゴラで囚人たちが歌うブルースなどの録音を開始していますが、当初、自らが私費で運営するレーベルも設立し初期の録音はアーフーリィに売却もされていたようです。 20 to Life: Prison Blues の収録曲は Duckin' And Dodgin' Vocals, Guitar – Hogman Maxey 3:35 My Baby Got To Go Vocals, Guitar – John Henry Jackson Guitar – A. C. Craig Penitentiary Blues Guitar, Vocals – Otis Webster Lonesome Blues Guitar, Vocals – Guitar Welch They'll Miss Me When I'm Gone Vocals, Harmonica – Jesse Butcher Guitar – Guitar Welch Rock Me Mama Guitar, Vocals – Hogman Maxey Boll Weevil Blues Guitar, Vocals – Guitar Welch 4:08 Hard Headed Woman Guitar, Vocals – Hogman Maxey Standing At The Greyhound Bus Station Guitar, Vocals – Otis Webster Tell Me Pretty Baby Vocals, Guitar – John Henry Jackson Ball And Chain For Me Guitar, Vocals – Otis Webster Bad Luck Blues Guitar, Vocals – Guitar Welch Goin' Home To My Old Used To Be The Cool Cats Lead Vocals – Cyprien Huston Lead Guitar – Philip Armour* Performer – Robert C. Milton Rhythm Guitar – Fred Hollingsworth Tenor Saxophone – Arthur Williams (3) Alto Saxophone – Edward Davenport Drums – Junior Jones となっていますが、Hogman Maxey は三曲が収録されています。 |
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No.976