Live report

2002-07-20
樋原 海(ひのはら・かい)のライヴが終わりました。
雨も午後に入ってやみ、多少、蒸してはいますが、穏やかな初夏の夜です。

オープニング・アクトは、普段、青森のライヴ・ハウス「シューだびよん」を中心に活動しているフォーク系のデュオ「井沢&永倉(えいくら)」でした。
元気のいいアコーステイック・ギターのサウンドでガシガシ快走していきます。
RC サクセション→山崎まさよしVer.を、さらに自分たちなりにアレンジした「トランジスタ・ラジオ」、そして京都のストリート・ミュージシャン「りんどうさん」が作った、という曲「Voice of the River」そして彼ら自身のオリジナル、となかなかのまとまりを見せています。
ギターでのコード・ストロークとソロのバランスをきちんとコントロール出来るようになれば、他のジャンルのファンも獲得出来るかも、です。

続いては、P.R.S.から最近テレキャスにスイッチした佐々木クンです。
もちろん今日はエレアコを使っての弾き語りなのですが、オープン・チューニングでのボトル・ネック・スライドを選びました。ところが、ステージ上で、さあ、これから、という時に、カポタストを忘れてきている事に気付き、やむを得ず、そのままで出来る3曲だけのステージとなってしまいました。自作のブルースをスライドでぐいぐい歌い込んで行きます。
ひとりだけでのステージには「照れ」があるのか、ポツポツと語るM.C.の合間に日本酒を呑みながら、それでも独自の世界を作り上げております。

続いてはモンダイの?「続・宮川家( ds のタクロンが命名したもので、まったく意味不明でございます)」のステージです。
前二者に比べると、明らかにキンチョー感のケツジョした「マイ・ペースな」ステージングで、若い聴衆は面食らってたんじゃないでしょか。
Running on Faith で始まり、Layla(アコ・ヴァージョン)で終わったステージはタクロンの M.C.に Othum が曲名をアナウンスしてく、って進行です。Tears in Heaven で某メンバーがコードを半音マチガえてギョっとさした以外、さしたるミスも無く(ってことにしておこう)楽しく演奏するコトが出来ましたよ。最後のレイラなんて、ちびエレガットが意外にいい音出してソロもやる気でましたねえ。(でも、いまだに Tears in Heaven につけるソロはナットクいかないなあ)

メインの樋原 海は「弾き語り」というコトバからの予想を裏切って、Gibson ES-175T を吊っての、スタンダップ・スタイルでした。チェリー・サンバースト、ネックはバインディング無しのドット・インレイ(タイプや・・・ ) PU はネック寄りに P-90 が一個ついていますから '57年以前のモデルでしょう( '57年以降は、たしかハムバッキングの P.A.F.になってるハズ)。
オープニングは「ルート66」。ご当地の地名を織り込んでまずはアイサツがわり、ってとこでしょうか?
そこからは、自身の CD「ささやかな幸せ」に収録されたオリジナルを次々と歌って行きます。CD では、kbd.、bass、ds.そして perc.も入っているのですが、手慣れた様子のフィンガー・ピッキングであまり音の薄さを感じません。
声は伸びやかで、不自然な「作り」も無く、まっすぐココロまで届いてくる感じ、です。
この後、青森市、さらに秋田、とツアーを続けて行くようなので、興味のある方はゼヒ、ライヴを聴いてみてください。
CD は、HIPPO MUSIC OFFICE KH-1028。メールでのお問い合わせには hippo@scramble-walker.co.jp 。

それにしても、アコはゴマカシが利かないからしんどい(なんて言っちゃうと、フダンどんだけズルしちゃうかバレちゃいますねえ)。
終わってからの全員一致の感想「次はエレキだぞうっ!」でございました。
permalink No.98

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