My Woman Has a Black Cat Bone

Hop Wilson


2005-05-24 TUE.


昨年 7 月13日以来の Hop Wilson でございます。

ワタクシといたしましては、もっと後期の、あの King Biscuit Time に出てたときみたいなハチャメチャなプレイの Hop Wilson が好きなんですが、その時期の録音にはまだ「組合」でも「塔」でも出逢っておりませんので(って、タマにしか行けないんですから当たり前なんですけどね)、ま、仕方無く(?)このあたりのを聴いて「偲んでおる」っちゅうとこでございます。

この曲は、EP シングル IVORY 127 として I'm a Stranger の B 面としてリリースされたもので、このアルバム STEEL GUITAR FLASH! には別テイク(そちらが Take 1 で、シングルは Take 2 の方)も収められており、ビミョーに Take 1 のほうがラフかな?って感じです。
あ、これはあくまでも「ついで」ですが、このアルバムには、ヴォーカルが Fenton Robinson(!)っちゅう You Don't Move Me Anymore ってのが収録されてるんですが、実に紛らわしいことに、例の Hop Wilson の相棒(?) King Ivory Lee( Ivory Lee Semien )が歌う、まったくちゃう曲、You Don't Love Me No More ってのも収録されておるのですねえ。
え?Fenton の出来はどうか、って?う〜んマジメに歌ってるんですが、バックの Hop Wilson のスティール・ギターが調子っぱずれ感たっぷしで、ややお聴き苦しいとこもあるかも⋯って、まったくもって Fenton のセキニンじゃないんですがね。

ま、それはともかく、この Ivory 127 のセンター・レーベルの画像を見る限り、クレジットは POPPA HOP AND HIS ORCHESTRA となっており、メンバーはピアノに Elmore Nixon(スティール・ギターの定かでないピッチにいささか苦戦気味⋯)、もひとりのギターは Pete Douglas、ベースには Slim Parker。
もちろんドラムはお馴染みの King Ivory Lee でございます。
録音は Houston の ACA スタジオで 1960 年の 10月27日とありますので 45 年も前のことなんですねえ。

ま、スティール・ギターの「破壊力」を実感したい方にはむしろ Freddie Roulette の方をお薦めいたしますが、この Hop Wilson も気楽に楽しむにはいいかも、です。
こんなこと言っちゃなんですが、どっかニセモノ臭くって、そのチープさが、これはこれで面白い、と。

別にレースってワケじゃないらしいけど、悪路向きじゃない細〜いタイヤのロードレーサーで舗装されてない悪路を走らせてドラマが無理やり起きるようにして、それと対峙させ、感動させてやろう、てなタチの悪い安直な演出が増えてきてるみたいだな。

困難を乗り越えたサイクリングのほうが完走したときの「感動」が大きい!だなんて言ってるのは「ただ走っているだけで感動がある」ちゅう純粋なサイクリングの楽しみを理解してないバカどもの考えだぞ!

たぶん、企画する側が仕事だから、ちゅうてそうゆうプランを考えさせられたとき、レーサーで走ってて「なにが楽しいのか」がカンゼンに判ってないからその手のくっだらないドラマ要素を持ち込むんだろね。
やれ、本日の行程 150km、途中標高差 1,700m の登りも経験していただきます、とかさあ。
じょ〜だんじゃない。サイクリングで「いっちゃん楽しい」のは暑くも寒くもない時期にゆるい「横風」を受けて、見ても楽しい光景のなかを「好きなペースで」走り、しかも途中に美味しいカフェやら蕎麦屋、はたまたラーメン屋やパン屋があり、キツい登りが「無い」コースを「マイペースで走れる」ときじゃん!

あのねえ⋯やれ「完走」とか「時間内に走破」なんてことぬかすのは「走ってるだけで楽しい」ってことが判らないカワイソ〜なひとが「縋る」こと。
ま、色んなひとが集まっちゃうサイクリング・クラブなんてのは(特に自転車屋が企むヤツね)そうゆうワケ判んないまま乗ってるヒトにも「目的を与えてやろう」てな不遜な魂胆ですからねえ。
どしたって「なんかしら」達成感を与えてやんなきゃ、がメインになっちゃう。 

ちょっと想像しただけで判るじゃん。サイクリングなんて気温が氷点下の雪の日にしたい? 雨のなかでも走りたい? あるいは気温 38℃ の炎天下を走りたいと思う? 延々と続く急勾配の坂なんか登りたい? ドMかよっ!

雨や雪や火山灰が降らず、藁焼きの煙害もなく、強風に煽られず、クルマにも煽られず、鳥たちの囀りや葉擦れに耳を傾け、花の香り、若葉の匂い、ときには「美味しそうな」匂いを楽しむ。
自分が行きたいと思うところまで、思うようなペースで走ってゆく。それこそが「至上の」かつ「唯一の」愉しみなんだぞ。
ここまで行け、とかこの時間までに着け、服装や装備まで決めたとおりでなきゃダメ、そんな「罰ゲーム」かよっ!てのに付き合うことねえよ。

楽しいことだけしてたらいい。艱難辛苦なんてヨロコぶのはドM!

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