Deja Vu

Kenny Neal


2005-06-30 THU.


こりゃまた 2003年 10月 1日の Look But Don't Touch 以来の Kenny Neal さんでございますから、まあ実に 19 ヶ月ぶりてなもんでしょか?
ま、でも、彼のヴォーカルではありませんでしたが、いま話題の Billy Branch センセと共演いたした I Just Keep Loving Her で 2004年 5月17日には登場しておるのですが、それからだってもはや 1年以上が過ぎておりますねえ。

いえいえ、興味が無い、なんてことはございませんことよ。
どころか、どちらかってえと好みのタイプに入ってるんでございますが、日常に流されて、ついその存在を忘れておった、ってえとこでしょか。
ま、逆に、その程度のプレゼンスかい?と突っ込まれれば、返す言葉が無いのではございますが。

本日のナンバー Deja Vu は独特のベース・パターン(兄か弟かは不明ながら、カナダ時代には一緒に the Neal Brothers Band を組んでいた実の兄弟の Noel Neal のベース)に乗せて、基本はやや「ファンキーめ」ながら、オーソドックスなブルースのフレーヴァーも充分に残したステディな演奏でございます。
冒頭から表面で活躍しておるハープはどうやら Kenny Neal 本人の演奏らしく、なかなかにシャープなノートを散らしております。
かなり「しつこく」聴き込みましたが、ヴォーカルとハープが「同時に」鳴っている瞬間も「発見」いたしましたので、やはり、ベース・トラックの録音にはギターを手にヴォーカルで入れて、後からハープをオーヴァー・ダブしたものと思われます。
ま、イントロのハープは違うかもしれませんが。

さて、Telarc(では Kenny Neal の三枚目となる)のこのアルバム What You Got、パースネルを見る限り、そこに出てくる名前には Kenny と Noel の Neal 兄弟以外にはオルガン&ピアノの Anthony Geraci と、ドラムの Kennard Johnson しかクレジットされていないんですが、この曲に関する限り、イチバン目立って、バックで大活躍してるのは、その Anthony Geraci のピアノでしょう。

で、逆にこの曲に Kenny Neal のギターを期待した方には、いささか失望を味わっていただくことになるかも⋯
だって、ここでの彼は、華やかな表層はそのピアノに譲り、ソロとなると、ハーピストとして斬り込んでくるんですから。
なんたって「 3 才にして、すでに Slim Harpo からもらったハープを始め」それでブルースのキャリアをスタートさせてるよなもんですから、こんくらいは「軽い」もんなんでしょか。
なんたって、次に覚えたのがピアノで、昨年 9 月 1 日にこの世を去った実父 Raful Neal のステージでのバッキングは 6 才のとき、さらに父のバンドの正式メンバーとして「ベース」を弾き始めたのが 13 才、そして最初 Buddy Guy のベーシストだったのが Buddy Guy のススメでギターに転向した、っちゅう経歴の持ち主ですからねえ。
いやはや、いろんな楽器が出来るってのはホント便利なものでございます。
実はワタクシも⋯と言いたいところでございますが、ワタシの場合は「器用ビンボー」ってヤツでございますからねえ。

ま、そんなワタクシでも、ハープは二・三度ほど口にしてみたことがある、ってえ程度でございますから、この Kenny Neal のハープ、スゴいんだかヘボいんだか、そこらの判断はまったくつきません。
ま、この曲調に合ってて、なかなかいい味を出してるよな気がするのでございますが、はて、プロから見たらどーなんでしょね?

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