You Are An Angel

Kid Thomas


2005-12-05 MON.




先日の同名異曲 Five Long Years にも一脈通じる、たっぷりリヴァーブを利かしてキモチ良さそに歌ってるスロー・ブルースみたいな(?)ナンバーでございます。
「みたいな」なんて言うといかにもアヤしげですが、そこらはまあ聴いていただけば判るんですが、なんだかミョーな色気(?)が充満しておりまして、並みのストレートなブルースとはちと「ちゃう」のでございますよ。

それでもバックは「きっちり」と文法どおりのスロー・ブルースに徹してはおるのですが、いかんせん、彼の歌そのものが「面白すぎます」。
ま、そりゃ細かいことを言えば、バックのベース(じゃなくてギターの低音弦じゃねえか?ってえ気もいたしますが)だって、なんだか「わざとら」にパターンに固執してるふうだし、ドラムのキックだってときおり連打をかましてリズムが「おっとっと」になったり、と案外「おちゃらけ」でやってんじゃないの?てなとこもあって、なかなか隅に置けない(?)演奏ではございますよ。
あ、バックの方々については資料に辿り着けずまったく「不明」でございます。

なんと言っても聴きどころ(?)は「 Angel! 」とイキむとこでリヴァーブが飽和してツブレかけるとこですねえ(?)。
さすが 1960 年という録音年次からも、A.L.C. なんてもんも無い、全マニュアル・ミキシング(どころか、録音レヴェルは固定で、歌うヤツが声を張るとこじゃカラダをのけぞらしてマイクから遠ざかる「セルフ・レヴェリング」任せだったりしち)のいさぎよさ(?)でしょか。

そこ行くといまなんて、コンパクト・タイプのエフェクターでディジタル・リヴァーブが手に入り、ヘッドルーム・マージンでも S/N 比でも f 特でも当時の「スタジオ機材」の「遥かに」上を行く性能が足元に転がってるワケですから、いやあ、技術の進歩ってスゴい!
⋯と言いたいとこだけど、でも、それが「音楽」のレヴェル・アップに貢献してるのか?と言われるとそりゃちょっと「ちゃう」。

確かに「音質」のレヴェル・アップにはカンケーしてるでしょうが、なまじカンタンに手に入る「効果」に依存してしまって歌うことの「洗練」を怠るとかえって「音楽」としちゃあダウンしちゃうかも。

なんちて、自分で言って自分でコタえてます。だはは。

もうかなり前のことだけど、知人が某県の蕎麦屋に入ったところ、そこのソバを愛する(?)あまり、東京の蕎麦なんか、蕎麦じゃあねえ!みたいなコトをほざいてる客がいたそうです。
ありがちですねえ。こーゆーの。
地方で「お山の大将」やってりゃ、あるイミ幸せなんでしょう。
でもね、そんなコトを、お店の方にちゃんと「聞こえるように」大きな声で言ってるって客の「さもしさ」が恥ずかしいですね。

いまの蕎麦は江戸を発祥とする食文化であって、雑穀食としての蕎麦を洗練して、より細く、ツユもより旨味を追求して、それによって万人に(はちょとオーヴァーだけど)受け容れられるようになったものでしょ。
それを先祖返りしたような粗野な(と書くとオコるだろなあ)ソバだけをソバだ、って言うんなら、それは全国には通用しないよ〜。

どうも蕎麦の世界じゃ、そうゆう無謀な独断も通用する、と考えるバカが出てくるみたいで、粗挽きでその喉越しを楽しむ!な〜んて「そればっかり」でツユがカンゼンにペケ、てな「ソバ」を自信満々ゴリ推しする店主や、ツユに浸けずソバだけで食べてみろ、やら、まずはこちらの水ソバを、なんてぬかしくさる。
それに洗脳されちゃう客なんかもいるみたいだけど、そんな自己満足が通用する、思ってる時点で「ニンゲンとして」ペケ。

まずソバだけで⋯やら、こちらの水ソバを⋯ゆう店は「いまのところ、もの凄〜く高い確率で」ダメなとこばっか!でございます。板柳のMに黒石のKとかね!

ンな「演出」でスゴそうに見せようったって「ちゃんと」バレてっからな!

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