Put the Shoe on the Other Foot

Albert Collins


06-02-21 TUE.




昨年の 12月17日に採り上げた If You Love Me Like You Say 同様、1992年 7 月10日、スイスの Montreux で行われた The Montreux Jazz Festival に出演したおりのライヴ録音でございます。

Marty Binder のシンプルながらもむっちゃファンキ〜なドラムに聴衆が手拍子を合せたオープニング、いきなりつんのめるよに入ってくる Albert Collins のギターがちょっと「おっととと」なのがまたなんとも言えない味を出しておりますねえ。
そしてバックで「のたうちまわる」Johnny B. Gayden のスラッピング・ベースがもうたまりませ〜ん!カッコいいっ!
そりゃね、なんたって Albert Collins ちゃんですから、ギターはそりゃもう例によって例の如しで、まさに「胸のすくよな」怪演ぶりをこれでもか!っと聴かせてくれてるんですよ。
さすが!役者じゃのう!てなもんでございます。

しかしっ!それだけやおまへん!その底辺にあって、骨盤を揺るがすこの Johnny B. Gayden のベースがまた、ある意味 Albert Collins 以上に「アグレッシヴ」じゃあ〜りませんか!
終わり近く、まるでベース・ソロかいな?てな感じで、ベースが前面に出てくるとこがあって、モチロンそこのベースもスゴいんですが、実はよ〜く聴いてると全編スゴいのよねん。
もうこの曲に関しては、ず〜っとアグレッシヴなベースで「フル・パワー」のこの Johnny B.( Goode) Gayden と、一方、それとはまったくの正反対、ナニがあろうと、周りがどんなにヒート・アップしようと、ベーシックなリズム・リフを「ゼッタイ」崩さないサイド・ギターの Pete Thoennes(こっちはめっちゃ目立たないけどね)の二人が MVP でございましょ。

やはりこの曲はこの「よく締まった」低音をしっかり味わっていただきたいので、高品質なインナー・イア・フォーンか、あるいはスピーカー・システムで再生されるのでしたら、エネルギー感はあるけれど音像がやや不鮮明になりがちなバック・ロード・ホーンやバスレフ、あるいはドローン・コーンのよな「共振に頼った」システムじゃなく、ダンピングの効いた密閉エンクロージャーをたっぷりのパワーでドライヴして楽しんでいただきたいところです。

ところで後日、この The Montreux Jazz Festival のヴィデオを観た(つ〜かダウンロードしちゃいました)のですが、多分この日の映像だと思うのですが、後半、Albert Collins のギターが突然、音が出なくなってアタフタしちゃってるシーンがあるのですが、もしかして、これが Johnny B. Gayden の延々ベース・ソロの原因だったんじゃ?ちゅう気がいたしております。だとすっとイロイロ符合することが多く⋯

少し前の Ariyo の日記でも、最近 Billy Branch のお父さんの具合があまり良くない、というのは出て来ていたのですが、その Billy Branch が(ワケありの Ariyo 抜きの Sons of the Blues を率いて)ほぼ一週間ほどの東欧ツアーに出かけ、そうしたら、よりによって、その間、ちょうど先週の水曜日に、静かに眠るように息を引き取った、とのことでした。
実はワタクシも(?)ちょっとした旅行に出ていた間に父が倒れ、親の死に目に合えなかったっけ⋯ちゅうのを思い出してしまいました。
ウチの場合は、まったく普通にしてたのが突然でしたから、そこらはちゃいますが。

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