Eat More Crawfish

C. J. Chenier


06-03-29 WED.




いいですねえ、この「愚直な」ルート単音弾きの「ノリだけ」のベース!
もしこれがワタシのバンドのベースだったらマチガイなく「もっとちゃんと弾かんかいっ!」とどやしつけてるとこなんですが、ま、この C.J. Chenier の「ろけんろ〜」じゃ、ちっとも違和感がございません。うん、これはこれでい~んじゃないの?てなもんでございます。

ん?ろけんろ~?
ぶふふ、そーなのでございますよ。いかにもザディコっぽく「ちゃんと」アコーディオンも入っておりますが、もうどっから見てもこのナンバーは純度 100% に限りなく近い Rock'N'Roll と言ってよろしいでしょう。
Eat More Crawfish!っちゅう、なんだかザリガニ食文化振興普及協会(あ、そんなもんホントにあるのかどうか知りませんが)のテーマソングかいな?てなナンバーでございますが、念のために申しますってえと、ど〜やらアメリカでは伊勢エビのことも Crawfish とは言うようでございますが、そりゃもう Zydeco と来たらとーぜん、伊勢エビなんかじゃなく、ザリガニに決まっておる!なんてのは Professor Longhair のジャケットの影響なのでございますが。

Lonesome Sundown の Louisiana Lover Man を「ワタクシは」もろ Rock'N'Roll 仕立てにしてやっておりますが、この Eat More Crawfish の場合は、すでにバリバリのロックンロールとして完成しております。
もう出だしっからぐいぐいと加速してくよな前述のシンプルながらパワフルなベースは Glenn Griffin。途中、軽くドラム・ソロみたく「見せ場」まで作ってもらってるドラムは Randy Carpenter。
そのバックでちと「おマヌケ」なヘンテコ・ギター・リフを入れてんのは Tim Betts または Wayne Dalcourt(どっちかは不明。一人はお馴染みのロックンロール・リズムを切りまくってる)でございますが、なんで、こんな「タルい」ギター弾いてるんでしょね?こればっかしはちとナゾでございます。

一瞬、音数がガバっと減って、ドラムひとりが疾走するシーンがあって(ま、ドラム「ソロ」ってほどでもないんですが)、そこにコール&レスポンスのコーラスが入る、なんてえ演出もなかなかいいセン行ってるじゃないの。
アコーディオン・ソロも(ま、しょーじき言うと音がケッコー重なり過ぎててぐじゃぐじゃなんで、なにやってるんだか、あまりよくは聞こえないとこもあるんですけど)かなりガンバってますよ。
アコーディオンでだってバリバリの Rock'N'Roll が出来るんだぜ!てなもんでしょか。

この C. J. Chenier、前回は(ってもう 2 年近くも前になるのねん)このアルバム、Alligator AL 4882、Step It Up! の劈頭を飾る Zydeghost っつう、これまためちゃファンキーなナンバーでございましたが、それとはリズム・っセクションが違ってて、向こうはベースが Nick Daniels III(いいベースでしたねえ)で、ドラムが Brian Brignac でございました。
ま、そのときは途中でベース・ソロみたいになって「見せ場」を作ってたのが、今度はドラムっつうワケですね。



↑これは、弘前公園の西濠のはずれにある、かっての駐在所と兼用だった消防団の屯所なのですが、現在はまったく使用していないのでしょうか、この冬の間の積雪で、複雑な「飾り屋根(?)」がすっかり破損してしまっていました。
高く突き出た監視のための櫓も、かって周囲が平屋ばかりであった時代には「立派に」その役目を果たしていたのでしょうね。
ただ、それにしても、同じような火の見櫓でも、黒石市に残っているものに比べると、その櫓の位置はかなり「低い」というのが実情です。さらに、壁の仕上げなども半端に近代的、と言うことは出来るかもしれません。
だとしても、明治期の「木造洋館」などに比べれば、あえて積極的に保護するほどの価値はない、ということなのでしょうか?
でも、こんな昭和期前半の建造物だってそれなりのプレゼンスはあると思うんですけどね。
どこでしたっけ?それまで建築史的にはあまり尊重されてこなかった昭和初期の「表層だけの」ギミックにあふれた店舗のエクステリアをきちんと再現し、「昭和の街並み」を現出させることによって一気に注目を浴びるようになった、という町があったハズ。

弘前ってなまじ「中世からの遺産が」なんていう歴史的自負があるせいか、近世・近代の「資産」にはあまり目を向けてこなかったのではないでしょうか。

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