Bottleneck Blues

Weaver & Beasley


2004-05-31 MON.



寡聞にしてワタクシは知らなかったのでございますが、この曲、マクドの CM に使われたんだそうでございます。
とゆーのも、1927 年から 1946 年までの古い曲で最近コマーシャルに使われたものを集めちゃいました、ってな CD が出ておりまして、そこにアンドリュース・シスターズやらフレッド・アステア、ドリス・デイ、ダイナ・ショアなんかと並んでこの Weaver & Beasley の Bottleneck Blues が収録されてるのでございますねえ。そこには曲ごとのそれを CM に使用したクライアントも記載されておりますが、そこに McDonald's の名が。

ま、そこに並ぶ企業名を見れば、Allied Dunbar であるとか、Pyramints、PPP Health Care なんてのが揃ってるとこみると、どーやら日本国内でのおハナシではございませんでしょ。
マクドの場合、ワールド・ワイドで統一、なんてことあるんでしょか?そしたら日本でもそれが流れてた可能性があったのかもしれませんが、もとより TVCM にはさほど注意して「聴いてる」ほーではございませんので、記憶に無いのが「流れてなかった」からなのか、「流れてたけど気付かなかった」のか?は、さだかではございません。

元々は Okeh 8530 として 1924年 6月 1日、New York で録音されたもので、この時 Sylvester Weaver 単独でも 2曲、I'm Busy And You Can't Come In( Okeh 8152 )、Six-String Banjo Piece( Okeh unissued )を録音しています(異説では 1927 年 4 月12日、あるいは11月27日の録音で 7 曲のうち 3 曲が Walter Beasley も加えた Weaver & Beasley ─という書き方でも判るとおり Sylvester Weaver がメインなんですねえ、どっちかっつーと)。
Sylvester のレギュラー・チューニングによるスリー・フィンガーのピッキングに、( Yazoo の解説によれば、おそらく)膝の上に水平に置いた D オープン・チューニングの Walter Beasley のスライド・ギター、という組み合わせのインスト・ナンバーで、Weaver のずっと弾き続けてる独特なパターンがやや耳につきますが、その土俵の上で緩急・強弱をつけた Walter Beasley のメリハリのあるメロディが時に走り、時にアバれ、ゆるやかに流れ、ささやき、言わばボトルネック・ギターの様々な奏法をお見せいたしましょ、的な演奏を繰り広げるワケでございますが、これのどこらへんを使ったんでしょ、マクドの CM じゃ?

さて、アーティスト名の表記を見ていただけば、Weaver が先なんですねえ。
その Sylvester Weaver につきましては、昨年 10月 2 日の日記で採り上げておりますので詳しくはそちらをご参照くださいませ。
で、モンダイ(?)は Walter Beasley さんでございます。
こちら、まったく資料が無いのよねん。てなワケで、そこら、まったく「?」なままお手上げ!

収録アルバムは Yazoo L-1026 BOTTLENECK BLUES Guitar Classics 1926-1937(これはアナログ・ディスク)。

あ、はたして同一人物かどうか、判らないのでなんとも言えないのですが、Vanguard の Junior Wells It's My Life Baby( 1966年、Chicago の Universal Studios での録音)にはサイド・ギターとして Walter Beasley ってクレジットされてるんですが、それが赤の他人なのか、それとも本人なのか?は判りませんでした。

うわ〜久しぶりの雨だよ〜!
また「ぷ」さんとふたりして黒石の「ひさお庵」にお蕎麦を食べに行ったんですが、途中からフロント・スクリーンに水滴がポツポツ付き始め、お店を出てきたあたりから、少しずつそれが連続し始め、ひさお庵の庭に咲く花を画像に収めたあたりから「雨」らしくなって来ました。
このお蕎麦屋さんは、最初、黒石市内の元町というところにあったのですが、クルマで来るお客さんが増えるにしたがって、駐車スペースも足りなくなって来たせいか、少し離れたところにあった奥さんの御実家を店舗に転用したもので、したがって、完全な住宅のたたずまいを残しています。
客室から眺められる庭には「あやめ田」が仕掛けられてあり、これからの季節、ひとときの輝きを見せることになります。

ひさお庵を後にして、それこそ、最初にそれがあった元町へ。旧ひさお庵跡の隣りにある「沖野もち店」で「おはぎ」と「おいなりさん」を買って帰りましょ。そ、今日の晩ごはんにいたします。
あ、「おはぎ」は後で一緒に「おやつ」にして、残ったら夕食の「デザート(?)」に、ね。うぷぷ、ぶぅちゃん、いまごろブルル!って身震いしてるかも。アンコだぞう〜!ん?こーやってアンコでイジメるの、なんて言うんだろ?セクハラから、権限をカサにきてするパワー・ハラスメントってのもあったよなー。「アンハラ」?なんか締まらないなあ。

このお店の「おいなりさん」は、やや薄味で炊いたアブラゲに、紅ショウガで色付けして甘味も活かした寿司飯を詰めたもので、アブラゲは「田の字」に切って開いたものです。だから仕上がりは三角形ね。そのややソフトな味わいが、37年前に死んだ祖母がよく作ってくれた「いなり」に似ているよな気がして、時々無性に食べたくなるんですよ。祖母の「いなり」は紅ショウガを使っていませんでしたから、そこはかなり違うんですが、全体の「濃さ」みたいなものの按配が似てるよーな気がしますね。

あ、でも、キリっと濃いい、煮しめたようなアブラゲ(短冊型を二つに切って、そうすっと正方形の一辺だけが開いてますから、そこから詰めるタイプ)の俵型に仕上がってるのも嫌いじゃないですよ。
ま、味が濃いいだけに、あまり数は食べられませんが、これはこれで時々食べたくなります。
ただ、この手のは「いなり用」として市販されてる調理済みのアブラゲを買ってくれば、自分でも作れますからねえ。
逆に薄味の「おいなりさん」作ろ思ったら、アブラゲ炊くとっから始めないといけないし、酢飯を作るための合わせ酢の調合がそんだけシビアになっちゃうのよねん。アブラゲでごまかせないっすから。
あ、それは、バアちゃんの時代は、家族が大祖母、祖母、父母、兄弟に隣接した親戚(町屋だったんで、ホント壁一枚で仕切ってるだけみたいな隣家ね)と、それみんなに配るんですから、ハンパじゃない数作ってましたから、そのぶん、調味の少しくらいの誤差は数で吸収されちゃうんでしょね。それ、たった10コやそこら作るんだったら、そらシビアになりますわな。
時々祖母の味を思い出して、再現にチャレンジしてみるんですが、やはり作る規模が違い過ぎてて、難しいものがあります。

ウチはその祖母が料理がウマくて、ワタシの味覚は、ほとんど、そこを出発点としてるようですよ。
その点、母は問題外(?)で、よく言う「おふくろの味」ってのはワタシにゃあ無いのですじゃ。「ばあちゃんの味」はあるんですが。
さやいんげんを「笹がき」みたいにして、細く切ったアブラゲと一緒に炒めて醤油で味付けしてからおダシを加えて煮込み、仕上げに溶き片栗で「トロみ」をつけて出す「さんどまめのけんちん」。このさやいんげんの替わりに姫竹の筍を使った「たけのこのけんちん」、このあたりがいっちゃん再現したい、でも出来ないってメニューなんですよ。なんたって死人にクチ無し(って、こんなトコで使うんちゃうよな気もするけど)なんで、作り方を尋けないってのがザンネンざます。

あなたの身のまわりにも、そんな覚えておきたい「馴染んだ味」、ありませんか?作り方やコツなんかを尋けるときに尋いておきましょ。出来れば一緒に作ってみて、ね。

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