Voodoo Daddy

Lonnie Brooks


2004-07-31 SAT.


昨日を上回る加速度(?)で上昇する気温は⋯なんてことを昨日の書き出しで言っておりましたところ、本日は「それをも凄駕する」バクレツな猛署となり、朝 7 時ですでに「暑さのあまり」に目が覚めてしまいましたよ。

どうやら予報では弘前周辺、日中の最高気温が、おそらくニンゲンの体温である 36℃ くらいまで上がるだろう⋯とのことですから、まさに東京なみでございますよ。
さすがにここまで気温が上がりますと、思考能力もあまり働かず(もともとだろう、っちゅう声もありますが)、新規開拓(?)の意欲も湧かず、本日もまた以前にも採り上げてるブルースマンでございます。

さて、べ、別に Lightning つながりってワケじゃないんですが 5 月30日には Two Headed Man を紹介いたしました Lonnie Brooks の Bayou Lightning( 1979 年 Alligator ALCD 4714 )収録曲でございます。
前回の Two Headed ManLive From Chicago ではストラトみたいなギターに「ヘンなカヴァー」かけた状態で演奏してる画像だったんですが、こちらではまた Gibson SG(ネックのバインディングやインレイで見る限り、De Luxe グレードらしきモデル。ヘッドの周囲はバインディング無しなんでカスタム・グレードじゃないよね。ピック・ガードは PU の下だけじゃなく、上のホーンにまで接近してるデカいヤツ)のヘッドに「落雷」してる絵柄となっております(ついでながら彼のオフィシャル・サイトってとこじゃ 335 しか載ってない!こ一ゆ一「情報が薄い」オフィシャル・サイトっての「情け無い」な)。

やや抑えたトーンで、一瞬 Cross Road?てなムードで始まるこの曲(実際、歌詞も最初 I've Been Down⋯だしね)、途中のギター・ソロがかなりユニークです。
いえ、それが 「スゴい!」ってえ意味じゃなくって、なんかミョーにスっとぼけてる、つーか、シラケちゃいないんですが、さりとて「喰らいついてくるよな」気迫までは無い、つースタンスでミョーにクール。⋯あ、これも Voodoo の呪縛のひとつか?
Screamin' Jay Hawkins の Voodoo Priestess でも、フと同じよなこと感じたことあっ たの、思い出したぞ⋯

あ、軽く(?)Voodoo に触れときますと、いちおうその信仰の起源はアフリカ大陸西部、ナイジェリアの南でギニア湾に面したところにあったベナン王国(現在のベナン共和国は位置も違うし、それを継承したものじゃありませ〜ん)あたりだったらしく、始祖たる聖人・教祖は存在せず自然信仰に近く、布教活動もしない民間信仰(?)らしい⋯
うん、布教活動はしない、ってのイイですねえ。街頭で布教活動にいそしんでる「宗教」なんてのはロクでもないからね!そゆのに引っかかっちゃダメ!
なんかあのひと、尊敬できるな、とかゆうことで「どんな信条で生きているんだろ?」と関心をもつようになって接近する、ってのが正しい「信仰の広がり方」なんであって議論で言い負かすなんてことで信者を獲得しようとする宗教はゼ〜ンブ詐欺だからね!
え?じゃあ、アレもか⋯って?そ〜だよ!信者増やして数で押し切ろうなんてのは信仰といっちゃんカンケ〜無いキタナイ活動だぞ!がははははは!

あ、その Voodoo も新大陸への奴隷輸送の中間点であったハイチあたりにも根付き、さらにはニュー・オーリンズでも定着したらしいけど、どうもその過程で「信仰」から「宗教」化したらしいね。
特に呪術を扱う「呪術師」なんてのが Voodoo の特徴みたいになっちゃったのはそこらあたりからじゃないのかな。
でも Screamin' Jay Hawkins の「お好きな」Voodoo ってのは「キリスト教的社会」つうか清教徒的白人どもに対するカウンターカルチャー的なコマとして使われているよな気がするぞ⋯
もっとも、ヤツにとっちゃ NAACP ; National Association for the Advancement of Colored People─全米黒人振興協会(実質的に黒人が主役かもしれんけど、正確には「全米有色人種振興協会ね)でさえコケにしてるワケで、ともかく権威ありそなもんはからかう、っちゅうことだったみたいですけど。
実際、サミー・ディヴィス Jr.から「俺が 500ドル払う(入会金?)から NAACP に加入してくれ」と言われたそうですが、NAACP が黒人にナニをしてくれるってんだ!と断ったのだそーでございます・・・

Voodoo ネタ(?)はあまし茶化し過ぎると、Voodoo 暗殺団(?)に狙われちゃうし、かと言って、あまり熱心に布教方向に走ると今度は善良なバプティストたちからの支持を失うってワケで、いわばアメリカにおける黒人たちの来歴にまで関わってくる重要なポイントではあ っても、あまり深く首をツッコミ過ぎると後がタイヘン、なんてことがもしかしたら⋯ある?のか?も?
いえいえ、ただのワタクシの思いつきですから、あまり気になさらないでくださいませ。

ヘタにそこら突っつきだすと一大テーマに発展しちゃいそうですから、そゆのは現地で実際に調査してでも、なんてゆ〜「ガッツある」お方にお任せいたしますわ。

さて、当初のハナシに戻りまして⋯ポピポピ(?)とキュートなノートを散らすキーボードは Rob Waters、多少ファンキーな テイストもあるベースは Harlan Terson。脇目もふらず、っちゅう感じのドラムは Casey Jones。
サイド・ギターは Bob Levis ですが、ちょこっとリード取らせてもらってるよな気がするな。後のほ一で。

あ、このアルバムじゃ一曲だけ Billy Branch がハープで参加してるんですが、その曲名、Breakfast In Bed はなんだか一風かわった、マーク・ノップラーのサルタンズを思い出すよなヘンなテイストで、ま、タイトルは(むしろ)Billy クンにぴったし(?)てな感はあ るのですが、そこらの「より」突っ込んだハナシなどは今回、見送らせていただきましたよ。

ところで、みなさん、朱里エイコとかゆうひと知ってますか?
実は今日、お亡くなりになったんですね⋯ ワタシが覚えているのは彼女の歌ではなく、テレビで見た「いつでも自慢の(?)脚をアピールする衣装での姿」のほうでしたが。

アメリカではかなりな成功を納めてたみたいですが、ニホンではアイドル系ばかりが人気で、歌唱力っちゅう方向では認められず、なら、と「脚」でアピールしていたのかもしれません。

よく音楽関係者でその経歴に「◯◯年渡米」なんてさも凄そうなこと書いてるけど、ホントはあっちでなにしてたもんだかわかりゃしない、ってのケッコ〜あるんですけど、朱里エイコはその逆。
向こうでは凄かったのにニホンでは誰も関心を払わなかったっちゅうケースでしょう。
つうか、実力も存在感もある「シンガー」より、ワケもわからず周りの言うこときいてイイコで金のなる木になるアイドルのほうが業界人っちゅう名の寄生虫たちには人気があった、ってことかな。
なんの接点もなかったけれど、朱里エイコ、憶えとくよ⋯

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