Scratchin'

Wild Jimmy Spruill


2004-10-21 THU.


昨年 8 月22日の Kansas City March 以来ですから、ずいぶんとご無沙汰しておりました Jimmy Spruill の「忘れた頃の」登場でございます。

前回の Kansas City March ではバリバリに弾きまくっておりましたが、この曲では Ray Charles センセの What'd I Say みたいなリズムに乗せて、もちっと余裕のあるプレイを見せております。
トレブリィ「一色」ではなく、最初なんてもっと豊なトーンで始まるんですが、やはり「ここ」っちゅうとこは音がトンガるのねん。

1962 年の録音ですが、イントロに続くリズム・ワークの、ミュートをかけたストロークが、なかなかニクいじゃないの。いかにもボリボリ掻いてるっちゅう感じが良く出てるよ〜な気がしますねえ。

この曲じゃ途中、サックスのソロや、ピアノのソロも挟んでいるんですが、どーしたことか、ピアノのソロなんて、あんまし聞こえないんですよ。なんだかせっかくソロまわしたのに、「いや、いいよオレは⋯」みたいなエンリョがちな音がポツポツと⋯

もしかして、これがウワサ(?)の Wilbert Harrison のピアノだったりして(あ、なんのコンキョもありません。ただの「だったりしち」ですから、そこら、正確な情報をお持ちの方がおられましたら教えてくださいませ)。
この Scratchin' (あ、ちょっと紛らわしいのですが Scratch' N' Twist ってえ曲も吹き込んでいます。そっちは Slow Draggin' とのカップリングで 1961 年、EVERLAST 5017 として発売)は 1962 年に Jimmy "Wildman" Spruill という名義で Country Boy とのカップリングで(と言うより、ホントはそっちが A面)VIM 521 としてリリースされました。

さて、この曲で使ってるギターなんですが、例の「彼のアルバム Scratch 'N Twist のジャケットで彼の構えてるギター(案外、低い位置に吊ってるのが嬉しいなあ)、これ、どうも Les Paul おじさんが自分で開発した Gibson Les Paul "Recording"ってえモデルに似てる(あ、全体のカタチはぜんぜんちゃいますよ!ご覧のように、現代の Steinburger っぽくネックからエンド・ピンに至るまでを残して、その上下を切り去ったデザインになってますからね)ますよ。まず、あの特徴的なロー・インピーダンスの PU が、ストラトのリア PU と同じ方向に傾斜して前後に付けられてて、そのせいで、ネックもそれに合わせて斜めにカットされて終っております。その PU のエスカッションのカタチなどもヒジョーに Les Paul "Recording"にそっくりで、やはり、そいつを無残にもブった切っちまったんでしょ。ブリッジとエンド・ピンの間にも一見、件の PU によく似たカタチのもんが見えておるのですが、"Recording"の流用だとすれば、Gibson Les Paul で普通に使ってるトグル Sw.と、ストラトみたいなセレクター Sw.、さらに Jaguar みたいなスライド Sw. 2個、というそのサーキットのスイッチ部分だけを独立さしたもんなんじゃないでしょうか。ツマミの数も 4個で "Recording"と完全に合致してますし。」ってのは「誰が見ても判る」あ!これって既存のギターをぶった切って作ったスペシャルだな?⋯なんですが、それには「アーム」が付いてませんよね?
しかるにこのナンバーではアーミングが効いておりますから、「そのギター」なワケはありませ〜ん。


そ!この ↑ の画像ではヘッド部分がフレーム・アウトしてますけど、他の画像で確認できた限り Fender のロゴと途中が消えかけてるけど文字数から JAGUAR のネックらしい⋯
もしかすると P. U. は P-90 かもしれませんね。そしてボディの全体形は確かに Fender っぽいけどおそらく背中から穴かっぽじって回路を入れてる特注でしょ。
なのでレスポールみたく 2V 2T 化されてますね。

おそらく(?)ボディ表面にプラスティックのピックガードが!っちゅう Fender の文法には違和感がおありだったんじゃないでしょか。よ〜判らんけど⋯

★今日はとってもステキなプレゼントを、とあるところからいただきました!
Fender 純正の皮のギター・ストラップで、滑らかなチョコレート・ブラウンにゴールドで Fender のロゴがエンボスされてます。
同じ Fender でも、よくあるあの正方形っぽいパターンが連続するヤツは以前に使ってたこともあるんですが、その柄がウルサくて最近はゼンゼン使っていませんでした。
でも、これならシンプルだし、さらにサンバーストの Stratocaster や、真っ黒い MOSES ネックを装着した 1 PUの Fender Telecaster(とはもはや言えないかも・・・)などのウッディなカラーのギターに良く合います。
ううむ、これは今度のセッションでゼヒともデビューさせましょ!

なんだか、ファイバー系ケミカル・カラーのアーニイ・ボールのストラップだと、ついついアグレッシヴなプレイに誘われる(すんません、ネが単純なもんで)傾向にあるんですが、こうゆうアーシィなカラーだと、グっと「落ち着いた」フレーズが出て来そうな気がするぞ。(注;「気がする」だけですけどねん)

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