Six Weeks Old Blues

Peetie Wheatstraw


2004-12-27 MON.


Pete Wheatstraw というナンバーでご紹介したのが昨年の12月10日でしたから、ほぼ一年ぶりの登場です。

「元祖(?)」悪魔の義理の息子 Peetie Wheatstraw の Six Weeks Old Blues ですが、これにも、ギターの伴奏がついております。
ただ、ピアノの弾き語り形式でも充分イケるとは思うんですが、Leroy Carr と Scrapper Blackwell みたいなサウンドを(本人が、じゃなく、レコード会社の営業サイドが、かもしれませんが)指向していたのか、バックのギターも「それっぽい」扱いにはなってますね。
でも、しょーじき、これってギター無しでも(あるいは「無し」のほうが?)案外いいと思うんですけど。

彼のヴォーカルは技巧を弄さず、結構シンプルかつストレートに聞こえますが、語尾のハネるとこ(?)に「ワル」ぶりが出てるかな?
一方、ピアノのほーは(ま、あまり詳しくないのでエラそーなことは言えないのですが)メッチャ華麗な、って感じじゃなく、ベーシックなリズムの上に音を畳みかけてくパッセージなどをメインに、ある意味ギター的ともとれるフレーズが主体であるように思えるのは、彼がギターの奏者でもある、ってのにカンケーしてるんでしょか?

ま、自称「悪魔の義理の息子」なんぞという、いわゆる「悪魔との契約」って伝説は(表面に浮上して来たものとしては)、彼に始まり、Tommy Johnson あたりへと受け継がれ、さらに、本人からそれを強調するような発言は無いものの(ま、否定もしてない、がホントなんでしょが) Robert Johnson にまでつながって行くワケですが、そこらにばかりこだわってますと(モチロン、無視してもいけないんですが)、ごく当たり前の「人間としての情動」から生み出されて来る「歌」の本質とは多少ズレたところに論点を持って行ってしまうように思います。

確かに、深夜の十字路で悪魔となにやら判らん契約を取り交わし、そして「急に」スゲえブルースマンになった、なんてえ話は世の「ロマンチスト」たちを喜ばせておるよーですが、Gilbert Keith Chesterton が指摘したように、ロマンチストは事実よりも、自己イメージとの整合性を重視しますから、時としてトンデモな誤謬に陥るのでございますよ。

さて、ここでバックのギターを弾いておるのはおそらく Charlie( Charleyと表記した資料もあります)Jordan だと思われるのですが、この人については出生・経歴などについていくつか「説」があります。その代表的なところをご紹介しておきましょう。

Charlie Jordan の生年について、1890 年前後に Memphis で、とするものと、彼の残された写真から推理して(あいにく、その推理の根拠についてはのべられておりません)それを1900 年頃の生まれであろう、とする主張が存在するようです。
その彼が St. Louis 周辺に来たのは1920 年代末から1930 年代の初頭、と言われ、それまではどうやら Arkansas 州 Helena 周辺で密造酒の製造および販売を生業としておった、という風聞もあるのですが、モチロン確たる証拠があるワケではございませんので果たして?⋯
その時すでに、銃創がもとで片足を引きずっていた、と言いますから、やはりヤバい業界に多少はカンケーしておったのかもしれません。
1930 年代には St. Louis で Decca Records のためにタレント・スカウトとして埋もれた才能を発掘する仕事をしていたようです。
彼はリハーサル・スタジオ(!!)まで設けてローカルなスターを集めていたそうですから、かなりリキが入ってますね。
1954 年に死亡した、とされていますが、その死因についても、流感で、というのと、射殺された、という二つの説があるようで、そこら、混乱しておりますねえ。ま、1954 年ってのは合致してますから、没年は間違い無いようですが。

Peetie Wheatstraw については本稿冒頭のリンク先をご参照くださいませ。

さて去る 12/25 には、「ぷ」さんとふたりで大釈迦(だいしゃか)の峠にあった例の「だんご&そば屋」に行ってみよう!と向かったところ、なんと、建物ごと「消失」しておりました!
うえ〜っ、やはり新しいバイパスに交通の流れが移っちゃったんで「ダメだこりゃ」と畳んじゃったんでしょか?それとも、どっかに移転して「出直し」?
その前後を探索したのですが、現在のところ、移転した様子は見られませんでしたが、ただ単に準備中ってことなのかもしれないし、即断は避けたいとこでございます。

ケッコー旨い、って話は以前から聞いてはおったのですが、「熱いソバ」がいい!っちゅーことは、ワタクシのゼッタイ基準であるところの「蕎麦屋はもりで決める」ってえヤツからすっとハズレ、なのでございます。
ただ、先日、団子だけ買いに店内に入った際、いささか「お下品」ではあるものの、ある種の「旨そう」な匂いが充満しておりましたゆえ、日を改めてチャレンジ、とゆーことにしていたのでした。

ううむ、このまま消えてしまうのでしょか?
ここはひとつ、カムバックを信じて、しばし待ってみることにいたしましょ。

ま、そんなワケで、大釈迦の山中で途方に暮れててもしょーがないですから、ここまで来たついで、青森に下って「油そば」でございます。う〜ん、やはりウマいっ!
転んでもタダでは起きない、ってのはワシらのことやね。

ところで 12/25 は、クリスマスっつ〜ことで(?)「ぷ」さんから直径 15cm ほどの生チョコ・クリームのケーキをいただきました。

そーなると、ワタクシもなんかお返しをせねば、っちゅーことで急遽、旧 VIVRE 系の「さくら野」ってとこで、なんかないかな〜?と探してましたら、目に飛び込んで来たのがコレ。



実は、うちの「しじみ(猫ざます)」が産んだ仔猫の中に一匹だけ、これそっくりのメチャクチャな色した「ぶっ細工」な猫がいて、みんなに「うわ〜不細工ぅ!」と笑われてまして、その行く末を案じておりましたところ、いつしか行方不明になっちまったのでございます。

見た瞬間、そいつを思い出しちゃいましたよ。で、持ってみたらミョーにクタっとしてて、そのだらしなさ(?)が気に入りました。
コイツ、今ごろはいじめられて(?)るかもしれません。
「もすこしシャキっとしなさい!」って。

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